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「桐島、部活やめるってよ」が作品賞はじめ3冠獲得!!「第36回日本アカデミー賞」授賞式(2013.03.11)

「第36回日本アカデミー賞」授賞式が3月8日(金)に行われ、「桐島、部活やめるってよ」が正賞では最優秀作品賞をはじめ、監督賞、編集賞の計3部門を受賞した。吉田大八監督は「若い俳優たちとの仕事は想像以上に刺激的でした。思う存分一緒に仕事をして、日本映画の未来は明るいと思いました」と喜びを語り、同作品に出演し、新人賞を受賞した橋本愛は「監督が喜んでいる顔を見れたのが一番嬉しいです」と涙を浮かべていた。

「テルマエ・ロマエ」で現代の日本にタイムスリップする古代ローマ人役を演じ、主演男優賞を受賞した阿部寛は「まさかと思いました。震災があった次の日にイタリアに行き、その気持ちを大切にして作った作品です。今度もし、この壇上に帰ってくることができたら、次は日本人役でよろしくお願いします」と初受賞の喜びを語った。「わが母の記」で5年ぶりの同主演女優賞に返り咲いた樹木希林は「これ(主演女優賞)いただくと、来年の授賞式の司会をやらないといけないんでしょ」といきなりのジョークで笑いを誘い「この日本アカデミー賞で次の若い監督や俳優たちが出てきているのを見て、日本映画っていいなというのが実感なんです。私の賞はオマケなんで、振り込み(賞金)だけいただいて、名誉は吉永さんやエリカ様に!」と会場を沸かせた。

「あなたへ」で助演女優賞を受賞した余貴美子は、「あまりに意外過ぎて上手いこと言えませんが、ありがたく思っています」と驚きの表情を浮かべ「人生はいろいろ上手くいかないことが多いですけれども、こういったご褒美を頂くと力になります。これからもご褒美を頂けるように、いい作品で、いいお芝居ができるように努力します」と喜びと今後の抱負を語った。
また、助演男優賞には「あなたへ」が遺作となった大滝秀治が輝き、87歳での同受賞は史上最年長となった。授賞式には大滝が代表を務めていた劇団の後輩で、俳優の山本哲也が代理で登壇し「大滝さん、やったよ!今日は大滝さんの遺影の前で、大好きだった酒を飲んで乾杯したいと思います」とトロフィーを掲げ喜びを語った。
 
【第35回日本アカデミー賞受賞結果】
▽作品賞=「桐島、部活やめるってよ」
▽アニメーション作品賞=「おおかみこどもの雨と雪」
▽監督賞=吉田大八「桐島、部活やめるってよ」
▽主演男優賞=阿部寛「テルマエ・ロマエ」
▽主演女優賞=樹木希林「わが母の記」
▽助演男優賞=大滝秀治「あなたへ」
▽助演女優賞=余貴美子「あなたへ」
▽脚本賞=内田けんじ「鍵泥棒のメソッド」
▽美術賞=磯田典宏、近藤成之「のぼうの城」
▽撮影賞=木村大作「北のカナリアたち」
▽照明賞=杉本崇「北のカナリアたち」
▽録音賞=橋本文雄「聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-」
▽編集賞=日下部元孝「桐島、部活やめるってよ」
▽音楽賞=川井郁子「北のカナリアたち」
▽外国作品賞=「最強のふたり」(ギャガ)
▽新人俳優賞=武井咲「今日、恋をはじめます」他、二階堂ふみ「ヒミズ」他、橋本愛「桐島、部活やめるってよ」他、染谷将太「ヒミズ」他、チャンミン「黄金を抱いて飛べ」、東出昌大「桐島、部活やめるってよ」、松坂桃李「ツナグ」他
▽話題賞作品部門=「桐島、部活やめるってよ」
▽同俳優部門=大島優子「闇金ウシジマくん」
▽協会特別賞=岡安プロモーション(ネガフィルム編集)、三陽編集室(ネガフィルム編集)、菅原俊夫(殺陣師)、馬場正男(美術管理)、宮本まさ江(衣裳)
▽会長特別賞=故 新藤兼人(監督・脚本)、故 橋本文雄(録音)、故 森光子(俳優)、故 山田五十鈴(俳優)、故 若松孝二(監督)

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