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岡田准一が最優秀主演&助演男優賞をW受賞!「永遠の0」は作品賞等8冠獲得!「第38回日本アカデミー賞」授賞式(2015.03.02)

「第38回日本アカデミー賞」授賞式が2月27日(金)に行われ、「永遠の0」が正賞では最優秀作品賞をはじめ、監督賞、主演男優賞、撮影賞、照明賞、美術賞、録音賞、編集賞の計8部門で最優秀賞を受賞した。主演男優賞を受賞した岡田准一は「蜩ノ記」でも助演男優賞を獲得し、「自分を映画人と認めていただいてありがとうございます」と思わず感涙。「長年、仕事をしてきた仲間の一人が『ここに立てることを誇りに思う』とメールをくれて、人に誇ってもらえるのがすごく嬉しいです」と感謝と喜びの心境を吐露した。

昨年に続き司会を務めた西田敏行は、オープニングのレッドカーペットを歩く優秀賞受賞者の面々を見て、「日本映画も捨てたもんじゃないと思える」と語り、昨年、最優秀主演女優賞と助演女優賞をW受賞し、西田と共に司会を務めた真木よう子は「ワクワクしています」と言いつつも、会場を見渡し「皆さんの顔がこわい・・・」と緊張の面持ち。そんな真木をフォローしながらも西田は受賞者たちを包み込むような軽妙なトークで式を盛り上げた。

「小さいおうち」で最優秀助演女優賞を受賞した黒木華は、西田から「木綿のような肌触りのお芝居だった」と賞賛され「ありがとうございます」と照れ笑い。昨年のベルリン国際映画祭でも最優秀女優賞を受賞していたこともあり、「この作品は私をいろんな所に連れて行ってくれて、いろんな思いや経験をさせてくれました。こういう風に賞をいただけると、このまま(女優を)続けていいんだなと思えます。本当に嬉しいです!」とスピーチした。

「紙の月」で巨額横領に手を染める銀行員を演じ、最優秀主演女優賞を獲得した宮沢りえは、オープニングでは真っ赤なドレスで登場したものの、この日は舞台「三人姉妹」の公演があるということで途中退席。代理でトロフィーを受け取った吉田大八監督は、宮沢が7年ぶりの映画主演だったことを挙げ、「映画も演劇に負けないくらい野心的な企画を俳優さんに持っていかないといけない。彼女の映画出演がまた、7年間空いてしまったらもったいない」と称えた。

今年は岡田准一イヤーと言っても過言ではなく、最優秀助演男優賞、話題賞の俳優部門に続いて、最優秀主演男優賞も受賞。男優賞のW受賞は、同賞始まって以来ということだったが、岡田は「(『永遠の0』は)歴史を伝える、思いを伝えるのがテーマでした。僕がここに居られるのも、第1回受賞者で、人が人を思うことの大切さを教えてくれた高倉健さんのお蔭です」とコメント。

また、話題賞受賞の際に、ある俳優から「感情が動くのが芝居だ。役者の感情が動いているのを見た人も心が動く」と教えられたと語ったが、その俳優が第2回受賞者の緒形拳だったことを明かし、「『お前は芝居に向いている。辛いこともあるし、難しい環境かもしれないが続けなさい』と言って下さり、何とか続けられています。向いていると言われたのは芝居と格闘技くらい(笑)。またここに帰って来られた時に実力を認めていただけるよう精進して参ります!」と決意も新たに、清々しくスピーチした。

そして、岡田准一に負けず劣らず、「永遠の0」での作品賞、監督賞だけでなく、「STAND BY ME ドラえもん」でアニメーション作品賞を受賞した山崎貴監督も、その存在感を示した年でもあった。最優秀監督賞を受賞した際に山崎監督は「本当に嬉しいです!芸術的な作品に賞を与える賞もありますが、日本アカデミー賞は僕らのようなエンターテインメントにも光を当ててくれて、すごく好きな賞です。みんなで死にもの狂いで作った作品なので、監督賞はみんなの賞です!」と笑顔で語った。

【第38回日本アカデミー賞最優秀賞受賞結果】
▽作品賞=「永遠の0」
▽アニメーション作品賞=「STAND BY ME ドラえもん」
▽監督賞=山崎貴「永遠の0」
▽主演男優賞=岡田准一「永遠の0」
▽主演女優賞=宮沢りえ「紙の月」
▽助演男優賞=岡田准一「蜩ノ記」
▽助演女優賞=黒木華「小さいおうち」
▽脚本賞=土橋章宏「超高速!参勤交代」
▽美術賞=上條安里「永遠の0」
▽撮影賞=柴崎幸三「永遠の0」
▽照明賞=上田なりゆき「永遠の0」
▽録音賞=藤本賢一「永遠の0」
▽編集賞=宮島竜治「永遠の0」
▽音楽賞=周防義和「舞妓はレディ」
▽外国作品賞=「アナと雪の女王」(ディズニー)
▽新人俳優賞=上白石萌音「舞妓はレディ」、小松菜奈「渇き。」、能年玲奈「ホットロード」、池松壮亮「紙の月」「愛の渦」「ぼくたちの家族」、登坂広臣「ホットロード」、福士蒼汰「イン・ザ・ヒーロー」「神さまの言うとおり」「好きっていいなよ。」
▽話題賞作品部門=「るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編」
▽同俳優部門=岡田准一「永遠の0」
▽協会特別賞=大坂和美(装飾)、曽我恒夫(床山)、多良政司(音響技術)
▽会長特別賞=故 鈴木晄(編集)、故 鈴木則文(監督)、故 森田富士郎(撮影)、故 山口淑子(俳優)、故 菅原文太(俳優)

公開情報 公式サイト:http://www.japan-academy-prize.jp/

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