「海街diary」が作品賞をはじめ最多4冠獲得!「第39回日本アカデミー賞」発表(2016.03.07)
「第39回日本アカデミー賞」授賞式が3月4日(金)に行われ、作品賞、監督賞をはじめ最多4部門で是枝裕和監督作「海街diary」が最優秀賞を獲得した。4姉妹を演じた女優陣は「本当に嬉しいです。みんなでひとつになって作った作品を多くの方々に観ていただけて有難く思います」(綾瀬はるか)、「同世代との芝居で自分の未熟さを感じ、すずちゃんの成長を見て、自分も頑張らなければと思えました。この4人で姉妹ができて良かった」(長澤まさみ)、「ここにみんなで立てることが本当に嬉しい。これを糧にこれからも頑張ります」(夏帆)と喜びを語り、新人賞も受賞した広瀬すずは「これからお芝居させていただく上で全部が財産になりました。お姉ちゃんたちのような女優さんになれるよう、追いかけ続けられるよう頑張ります」と決意表明した。
「母と暮せば」で主演男優賞を受賞した二宮和也は、昨年「永遠の0」で同賞を受賞した岡田准一に続き、2年連続でのジャニーズ受賞ということで、「昨年は岡田君が受賞して、すごく嬉しくて、家で酒を飲みながら見ていたんですが、飲んでいくうちに悔しくなってきて、俺も欲しいなぁと。その後、岡田君に会った際に『次はお前だから』と言っていただきました。『嵐』のメンバーもこの姿を見て喜んでくれていると思います。今日はすごくいい酒が飲めそうです。岡田君に自慢します!」と笑顔で感謝を述べた。
「百円の恋」で主演女優賞を受賞した安藤サクラは本当に驚いた表情で「えーっ!びっくりしてジワジワ心臓が出てきそうです。さっき新井(浩文)君が『無いと思うけど、(最優秀賞)取ったらウチ泣いちゃうからね』って言っていたのに全然泣いていません!」と新井の方を見て笑い、「数館から公開が始まって、口コミで上映が増えて、国内外の皆さんに会いに行かせていただき、その時の熱気や表情が思い出されます。ジワジワとエネルギーが繋がっていって、こんな所に来られたということが嬉しいです。やった!」と喜びを爆発させた。
「日本のいちばん長い日」で助演男優賞を受賞した本木雅弘は「天空の蜂」でも同賞にノミネートされていたこともあり、「この2作品は、もがきあがいて役作りしました。50代になり、いい意味で肩の力を抜けていけそうなので、時代の風をつかみながら、楽しんでお芝居をしていければ」と抱負を語り、昨年の「小さいおうち」、今回の「母と暮せば」と山田洋次監督作品で2年連続助演女優賞受賞となった黒木華は「2回もこの場に立てるとは思っていませんでした。山田監督と映画館に観に来て下さった方のおかげです。これからも地道に精進していきます」と決意を新たにした。
また、監督賞を受賞した是枝裕和監督は「ここに呼んでいただけるようになってまだ2年なので、ずっと他人事だと思って実は悪口を言っていました。米国のアカデミー賞も今年はいろいろ問題があって、どうオープンなイベントにしていくか検討されたかと思います。日本アカデミー賞も日本の映画人の、そしてみんなのイベントにするためには色々な改革をしていかなければいけないかと思います」と苦言を呈したが、「そのことを僕は今まで外側から批判的に見てきましたが、より素敵なイベントにしていけるよう、一緒になって変えていけるような努力をしていきたい」と明かした。
【第39回日本アカデミー賞受賞結果】
▽作品賞=「海街diary」
▽アニメーション作品賞=「バケモノの子」
▽監督賞=是枝裕和「海街diary」
▽主演男優賞=二宮和也「母と暮せば」
▽主演女優賞=安藤サクラ「百円の恋」
▽助演男優賞=本木雅弘「日本のいちばん長い日」
▽助演女優賞=黒木華「母と暮せば」
▽脚本賞=足立紳「百円の恋」
▽美術賞=花谷秀文「海難1890」
▽撮影賞=瀧本幹也「海街diary」
▽照明賞=藤井稔恭「海街diary」
▽録音賞=松陰信彦「海難1890」
▽編集賞=大関泰幸「バクマン。」
▽音楽賞=サカナクション「バクマン。」
▽外国作品賞=「アメリカン・スナイパー」
▽新人俳優賞=有村架純「映画 ビリギャル」、土屋太鳳「orange―オレンジ―」、広瀬すず「海街diary」、藤野涼子「ソロモンの偽証 前篇・事件/後篇・裁判」、篠原篤「恋人たち」、野田洋次郎「トイレのピエタ」、山崎賢人「orange―オレンジ―」「ヒロイン失格」、山田涼介「映画 暗殺教室」
▽話題賞作品部門=「バクマン。」
▽話題賞俳優部門=ももいろクローバーZ「幕が上がる」
▽協会特別賞=松田和夫(衣裳)、(株)ガル・エンタープライズ(予告編製作)
▽協会栄誉賞=仲代達矢(俳優)
公開情報 | 公式サイト:http://www.japan-academy-prize.jp/ |
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