李相日監督作「怒り」が最多11部門12受賞!「第40回日本アカデミー賞」優秀賞発表(2017.01.16)
「第40回日本アカデミー賞」正賞15部門の各優秀賞の他、新人俳優賞、協会特別賞などが1月16日(月)に発表された。作品賞には「怒り」(11部門12受賞)、「シン・ゴジラ」(10部門11受賞)、「64−ロクヨン−前編」(10部門受賞)、「家族はつらいよ」(7部門受賞)、「湯を沸かすほどの熱い愛」(5部門受賞)が決定。また、大ヒット作「君の名は。」がアニメーション作品賞をはじめ、監督賞、脚本賞でも優秀賞を受賞した。授賞式は3月3日(金)に開催され、司会は日本アカデミー賞協会副会長であり俳優の西田敏行が、昨年「百円の恋」で最優秀主演女優賞を受賞した安藤サクラと共に務める。
はじめに、日本アカデミー賞協会の岡田裕介会長は「今年は40回となりますので、映画界で多大な功績を残されている方々が元気なうちに顕彰しようということで第40回特別賞を贈賞する他、会長功労賞の設定も改め、6名の方々を表彰させていただくことになりました。この1年を振り返ると、アニメが隆盛を極め、今年もその傾向が続くのではないかと思います」と挨拶。今回選考対象となった作品は、2015年12月16日から2016年12月15日までに東京地区の劇場で2週間以上継続して上映された40分以上の有料映画となっている。
4年連続で司会を務める西田敏行は「昨年は頸椎を怪我し、まったく身動きできない中、ご迷惑をおかけしたことを改めてお詫びいたします」と着席状態で司会したことを振り返り、「今年は体も動くので、楽しく授賞式を滞りなく進行したいと思います。世情不安の今、映画という文化が担う役割は大きくなっていると思います。皆さんのモチベーションも、もう一つ上げて、新しい作品を創り続ける上でも大きな節目となるイベントにできればと思っています」と語り、共に司会を務める安藤については「作品を拝見していて、全てを包括して楽しむ才能のある方だと思っていました。天才的な表現術がどこで醸成されたのか、司会をしながら探っていきたい」とコメント。
続いて安藤は「昨年は『受賞おめでとう!』という言葉と『本当に(来年の司会)大丈夫?』と心配していただくことが多くて、この1年『来年は司会だ!司会だ!』と忘れることなく過ごしてきました。初詣で引いたおみくじで『目上の方に頼りなさい。そうすれば上手くいく。だからといって調子に乗ってはダメ』と書いてあるのを読んだ瞬間、これはアカデミー賞のことだ!と思いました」と明かし、「昨年は沢山の映画を観て、楽しませていただきました。そんな映画に出る凄い方々と一気にお会いできる機会なので、一映画ファンとして会場の雰囲気を楽しみたいです。とにかく粗相の無いよう、コソコソと楽しく司会を務められたら」と笑顔で抱負を語った。
なお、授賞式の模様は日本テレビ系列29局で3月3日21時から放送され、ラジオではニッポン放送で同日22時から全国放送される。また、今回の優秀賞受賞作品を中心とした上映会が、2月18日から24日までT・ジョイPRINCE品川で開催され、新人俳優賞受賞作品の上映会も2月25日から3月3日まで渋谷シネパレス(モーニングショー)で開催される。
【作品賞】「怒り」、「家族はつらいよ」、「シン・ゴジラ」、「湯を沸かすほどの熱い愛」、「64−ロクヨン−前編」
【アニメーション作品賞】「君の名は。」、「映画『聲の形』」、「この世界の片隅に」、「ルドルフとイッパイアッテナ」、「ONE PIECE FILM GOLD」
【監督賞】庵野秀明(総監督)/樋口真嗣(監督)「シン・ゴジラ」、新海誠「君の名は。」、瀬々敬久「64−ロクヨン−前編」、中野量太「湯を沸かすほどの熱い愛」、李相日「怒り」
【主演男優賞】綾野剛「日本で一番悪い奴ら」、岡田准一「海賊とよばれた男」、佐藤浩市「64−ロクヨン−前編」、長谷川博己「シン・ゴジラ」、松山ケンイチ「聖の青春」
【主演女優賞】大竹しのぶ「後妻業の女」、黒木華「リップヴァンウィンクルの花嫁」、広瀬すず「ちはやふる−上の句−」、宮崎あおい「怒り」、宮沢りえ「湯を沸かすほどの熱い愛」
【助演男優賞】竹原ピストル「永い言い訳」、妻夫木聡「怒り」、東出昌大「聖の青春」、森山未來「怒り」、リリー・フランキー「SCOOP!」
【助演女優賞】石原さとみ「シン・ゴジラ」、市川実日子「シン・ゴジラ」、杉咲花「湯を沸かすほどの熱い愛」、広瀬すず「怒り」、宮崎あおい「バースデーカード」
【外国作品賞】「オデッセイ」、「ズートピア」、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」、「ハドソン川の奇跡」、「レヴェナント:蘇えりし者」
公開情報 | 公式サイト:http://www.japan-academy-prize.jp/ |
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