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「三度目の殺人」が作品賞をはじめ最多6冠獲得!「第41回日本アカデミー賞」発表(2018.03.05)

「第41回日本アカデミー賞」授賞式が3月2日(金)に行われ、作品賞をはじめ最多6部門で是枝裕和監督による「三度目の殺人」が最優秀賞を獲得した。是枝監督は編集賞、脚本賞、監督賞と個人としても同時に3つの最優秀賞に輝き、「脚本があまりに変わっていくので、プロデューサーからも『大丈夫なのか?』と聞かれ、ヒリヒリする時間を何度も過ごしましたが、最終的に信頼いただけたことに感謝しています。中心には主演の福山さんがいて、悩んで先が見えない時も『大丈夫、そういう時にこそ一番良いものが出来ます』と言って下さり、この賞を彼のもとに届けたいです。ありがとうございました」とスピーチした。

「あゝ、荒野 前篇」で最優秀主演男優賞を受賞した菅田将暉は、第37回の時に「共喰い」で新人俳優賞を受賞しており、今回が初の最優秀賞受賞となり、「本当にありがとうございます。こんなに信じられないことはないです。他にも賞をいただいたりして、段々自分がどこにいるのか、人格的に何なのか、何を大事にしているのか、実感する機会を作らないとわからなくなるんですが、今日は菅田将暉としてすごく嬉しいです!」と喜びを噛み締めた。さらに菅田は、ニッポン放送「オールナイトニッポン」の一般聴取者に選出される話題賞の俳優部門にも「帝一の國」で輝いた。

「彼女がその名を知らない鳥たち」で最優秀主演女優賞に輝いた蒼井優は、第30回の時に「フラガール」で最優秀助演女優賞と新人俳優賞をW受賞、今回が初の最優秀主演女優賞ということで、檀上でしばし放心しながら「ありがとうございます。この映画を撮っていて、映画の現場に入れて良かったなと思ったんです。これから新学期も始まりますが、もし学校が辛い方、新生活をどうしようと考えている方、是非、映画界に来て下さい。本当に映画界って良くないですか?優秀賞をとられた皆さんを尊敬しています。みんなで一緒に映画界を盛り上げていけたらと思います」と共に優秀賞を受賞した女優陣に呼びかけた。

「三度目の殺人」と「関ヶ原」の2作品で優秀助演男優賞を獲得した役所広司は、「三度目の殺人」の演技で最優秀賞に輝き、「もしかしたらとは思っていたんだけど」と言って笑いを誘い、「三船敏郎さんや三國連太郎さん、日本映画を支えた素晴らしい監督さんたちに、このアカデミー賞で会えるのがいつも楽しみで、その教えを受け、映画界で働かせてもらっています。今回は福山さんとの芝居が多く、狭い空間で二人で作りあげたので、福山さんにも感謝したい」と述べた。なお、役所は優秀主演男優賞では17回の受賞歴があり、2度の最優秀賞を獲得、今回が初の最優秀助演男優賞となった。

同じく「三度目の殺人」で最優秀助演女優賞を受賞した広瀬すずは、第39回の時に「海街diary」で新人俳優賞、第40回の時に「ちはやふる−上の句−」で優秀主演女優賞、「怒り」で優秀助演女優賞を受賞しており、今回初の最優秀賞に輝き、「何を話せばいいのかわからないんですが・・・、こみ上がってくるのは、嬉しいという気持ちです。是枝監督には、見たことのない景色をいつも沢山見させていただいているので、これからも恩返ししていきたいです。少しでも自分が出演する作品の力になるような役者になりたいと思います」と抱負を明かした。

【第41回日本アカデミー賞最優秀賞受賞結果】
▽作品賞=「三度目の殺人」
▽アニメーション作品賞=「夜は短し歩けよ乙女」
▽主演男優賞=菅田将暉「あゝ、荒野 前篇」
▽主演女優賞=蒼井優「彼女がその名を知らない鳥たち」
▽助演男優賞=役所広司「三度目の殺人」
▽助演女優賞=広瀬すず「三度目の殺人」
▽監督賞=是枝裕和「三度目の殺人」
▽脚本賞=是枝裕和「三度目の殺人」
▽撮影賞=柴主高秀「関ヶ原」
▽照明賞=宮西孝明「関ヶ原」
▽美術賞=倉田智子「花戦さ」
▽録音賞=矢野正人「関ヶ原」
▽編集賞=是枝裕和「三度目の殺人」
▽音楽賞=鈴木慶一「アウトレイジ 最終章」
▽外国作品賞=「ラ・ラ・ランド」
▽新人俳優賞=中条あやみ「チア☆ダン〜女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話〜」、浜辺美波「君の膵臓をたべたい」、北村匠海「君の膵臓をたべたい」、竹内涼真「帝一の國」
▽話題賞作品部門=「君の膵臓をたべたい」
▽話題賞俳優部門=菅田将暉「帝一の國」
▽協会特別賞=江川悦子(特殊メイク・特殊造形)、大澤克俊(美術・鉄道具)、小沼みどり(ヘアメイク)、古藤博(衣裳)、吉川威史(キャスティング・ディレクター)
▽会場功労賞=香川京子(俳優)、川又昴(撮影)、篠田正浩(監督)、紅谷愃一(録音)、舛田利雄(監督)、山本富士子(俳優)
▽会長特別賞=大谷巌(録音)、松方弘樹(俳優)、渡瀬恒彦(俳優)、早坂暁(脚本家)、《追悼》=鈴木清順(監督)、※前回会長功労賞を受賞。

公開情報 公式サイト:http://www.japan-academy-prize.jp/

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