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「イソップの思うツボ」でスタート!「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019」記者発表(2019.06.07)

7月13日(土)から7月21日(日)までの9日間、埼玉県川口市のSKIPシティ映像ホール他で開催される「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019」のラインナップ記者発表が6月7日(金)に行われた。オープニング作品として、同映画祭で見出された上田慎一郎監督、浅沼直也監督、中泉裕矢監督が共同で手掛けた「イソップの思うツボ」がワールドプレミア上映されることから3監督が登壇した他、国際・国内コンペティション審査委員長を務める三池崇史監督と荻上直子監督も映画祭への期待などを明かした。

はじめに、上田清司 実行委員会会長(埼玉県知事)は「16年目になりますが、お陰さまで素晴らしい若手の監督たちが次々と誕生し、自信と誇りを持って開催しております。オープニング作品の『イソップの思うツボ』は、3人の監督がそれぞれの個性をどんな形で見せてくれるのかとても楽しみですし、三池監督と荻上監督に審査員長をお願いすることができ、映画祭もさらに充実したものになると考えています。これからも素晴らしい監督が世界中に羽ばたいていくことを願い、映画祭に来て下さる多くの方々には『イソップの思うツボ』ならぬ『SKIPシティのツボ』にハマっていただきたいと思います」と挨拶した。

本年度の国際コンペティションは、92の国と地域から658本の応募があり、その中から10本が選出された。審査委員長を務める三池監督は「審査員というだけでムズがゆいのですが、審査委員長ということで開き直りました(笑)。映画祭は多くの方々に作品を観ていただけるチャンスの場です。僕も映画を撮り始めた30年前に、血のりの量を通常の3倍も4倍も使ったようなVシネマを16ミリで撮っていたんですが、そんなバイオレンス映画を『面白い』と、トロント映画祭のミッドナイトマッドネス部門から声がかかり、ポンと違う扉が開きました。映画祭から新しい刺激を受けられることを楽しみにしています」とコメント。

また、国内コンペティションは、長編部門に67本、短編部門に203本の応募があり、審査を経て長編5本、短編9本がノミネートされている。審査員長の荻上監督は「憧れの三池監督と今日はお会い出来て嬉しいです。あとで写真を一緒に撮ってください!」と舞い上がりながらも「最近白髪が増えてきて、ばばぁになってきているなと自覚しているんですが、新人監督のフレッシュな勢いある映画を観させていただきたいと思います」と期待を寄せた。

オープニング作品「イソップの思うツボ」から浅沼監督は「構想3年、監督3人、ヒロイン3人と、『3』に導かれて撮った作品です。2012年のSKIPシティ国際Dシネマ映画祭が、私たち3人の出会いの場を提供してくれました。友情を育みながら、楽しい作品が作れました」とし、「カメラを止めるな!」で大旋風を巻き起こした上田監督も「まさか共同で監督する日が来るとは思いませんでしたが、3年間すったもんだしながら、好きな映画や作家性も違う3人の色が混ざりあった、いい意味でいびつさが魅力の作品です」とアピール。

さらに、昨年も監督作「君がまた走り出すとき」がオープニング作品として上映された中泉監督は「僕の作品に俳優として参加している村木雄が撮った短編が、今年のコンペティションにノミネートされたのがすごく嬉しくて、他人事じゃない感じで、ジーンとしました」と次なる才能の開花に喜びを噛みしめた。この他、特集上映「トップランナーたちの原点」では、ジョージ・ルーカスの幻のデビュー作「THX‐1138 ディレクターズカット」や、クリント・イーストウッドの監督処女作「恐怖のメロディ」などを上映。また、バリアフリー上映は「カメラを止めるな!」に決定しており、日本語字幕+音声ガイド付きで上映される。

開催情報 2019年7月13日(土)〜7月21日(日)、SKIPシティ映像ホール/多目的ホール、MOVIX川口他で開催
公式サイト:http://www.skipcity-dcf.jp/

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