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第32回東京国際映画祭が閉幕、デンマークのフラレ・ピーダセン監督作「わたしの叔父さん」が東京グランプリを受賞!(2019.11.06)

第32回東京国際映画祭が11月5日(火)に閉幕し、体の不自由な叔父との生活と獣医になりたいという夢でジレンマを抱える少女の姿をフラレ・ピーダセン監督が描いたデンマーク映画「わたしの叔父さん」が東京グランプリに輝いた。ピーダセン監督は、マーコ・ロランセンプロデューサーと主演女優のイェデ・スナゴーと共に登壇し、「心臓がバクバクしています。少人数のキャストとクルーで作った作品で、コンペティション部門に選出されただけでも嬉しく、初来日してからも温かく迎えて下さり感謝しています。観客の皆さんの反応も良く感動しました。ありがとうございました」と喜びを噛みしめた。

はじめに「アメリカン航空アウォード大学対抗ショートフィルムコンテスト」の表彰が行われ、大阪芸術大学の奥井琢登監督作「Down Zone」が受賞。続いて東京ジェムストーン賞が発表され、吉名莉瑠、伊藤沙莉、佐久間由衣、ヨセフィン・フリーダが輝いた。日本映画スプラッシュ部門で上映された「テイクオーバーゾーン」で怒りを抱える中学生を演じた吉名は、「初めて映画祭に参加して、レッドカーペットや舞台挨拶で見た景色はキラキラしていました。素晴らしい女優になれるよう、沢山の方に“吉名莉瑠”という女優を知ってもらえるよう頑張ります!」とフレッシュに挨拶した。

そして各部門の発表が行われ、最優秀脚本賞を受賞した「喜劇 愛妻物語」の足立紳監督は「まだ監督は2作目で、本業はシナリオライターなので脚本賞が取れて助かりました。私生活をさらけ出していますが、濱田岳さんと水川あさみさんは、私と妻をそのまま演じたわけではありません。シナリオの文字をあそこまで体現してくれたからこそ、脚本も評価していただけたのだと思います。コンペの中では珍しく、ただ笑えるだけの喜劇を選定して下さった矢田部吉彦さんにも感謝します」とコメントした。

コンペティション部門国際審査委員長を務めたチャン・ツィイー氏は「6日間に亘り作品を鑑賞し、文化性、芸術性、多様性を感じることができました。審査は挑戦でもありましたが、我々が共感する作品や判断する基準は共通していました。映画という芸術が永遠に輝き続けることを祈り、映画祭が円満に閉幕を迎えられることに感謝いたします」と述べた。なお、映画祭の動員数(速報値)は、上映動員数が6万5211人(上映作品数180本)、JCS/レッドカーペット・アリーナ等のイベント動員数が15万1542人、共催/提携企画動員数が14万6000人となった。受賞作及び受賞者は次のとおり。

《コンペティション》
▽東京グランプリ/東京都知事賞=「わたしの叔父さん」(フラレ・ピーダセン監督)
▽審査員特別賞=「アトランティス」(ヴァレンチン・ヴァシャノヴィチ監督)
▽最優秀監督賞=サイード・ルスタイ監督(「ジャスト6・5」)
▽最優秀女優賞=ナディア・テレスツィエンキーヴィッツ(「動物だけが知っている」)
▽最優秀男優賞=ナヴィド・モハマドザデー(「ジャスト6・5」)
▽最優秀芸術貢献賞=「チャクトゥとサルラ」(ワン・ルイ監督)
▽最優秀脚本賞=「喜劇 愛妻物語」(足立紳監督)
▽観客賞=「動物だけが知っている」(ドミニク・モル監督)
《アジアの未来》
▽作品賞=「夏の夜の騎士」(ヨウ・シン監督)
▽国際交流基金アジアセンター特別賞=レザ・ジャマリ監督(「死神の来ない村」)
《日本映画スプラッシュ》
▽作品賞=「i‐新聞記者ドキュメント‐」(森達也監督)
▽監督賞=渡辺紘文(「叫び声」)
《東京ジェムストーン賞》
▽ヨセフィン・フリーダ(「ディスコ」)
▽伊藤沙莉(「タイトル、拒絶」)
▽吉名莉瑠(「テイクオーバーゾーン」)
▽佐久間由衣(「“隠れビッチ”やってました。」)
《特別功労賞》
▽仲代達矢
▽大林宣彦

((c)2019 TIFF)

公開情報 公式サイト:https://2019.tiff-jp.net/ja/

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