フェスティバル・アンバサダーは橋本愛!「第34回東京国際映画祭」ラインナップ発表会見(2021.09.29)
10月30日(土)から11月8日(月)まで開催される「第34回東京国際映画祭」のラインナップ発表記者会見が9月28日(火)に行われた。今年からメイン会場を日比谷・有楽町・銀座地区に移転し、複数の劇場や施設・ホールを使用して実施することや、新たなプログラミング・ディレクターに市山尚三氏が就き、各部門も再編を行うなど改革の年となる。また、フェスティバル・アンバサダーには女優の橋本愛が務めることも明らかとなった。
安藤裕康チェアマンは「世界中がコロナで苦しんでいます。我々の映画祭も1年間悪戦苦闘してきました。ですが、コロナを乗り越え、ポストコロナの映画の新しい未来を模索するためにも、この秋の開催を決めました。17年ぶりに映画の街であり伝統ある日比谷周辺に会場を移転し、より広くお客様に親しんでいただける映画祭として、認知度を高めていきたいと思っております。また、国際映画祭という名に相応しいプログラムを用意し、男女平等、SDGsへの取組みなども行って参ります」と明かした。
フェスティバル・アンバサダーを務める橋本は「この時期になると、時間が空いたら映画祭に行こう!と思い立ったり、映画から人生まるごと救われたりするようなこともありました。出演作でレッドカーペットを歩かせていただいたことや、舞台挨拶に参加したこともあり、東京国際映画祭とはご縁があったので、今回は新たなご縁を嬉しく思っています」とし、“人生まるごと救われた”作品として「エンドレス・ポエトリー」を挙げ、「『愛されなかったから、愛を知った』という台詞に、得られないからこそ何が欲しいかわかるのか、と目から鱗で、人生を変えてくれて感謝しています」と明かした。
今年のオープニング作品はクリント・イーストウッド監督50周年記念作「クライ・マッチョ」、クロージング作品は大ヒットミュージカルの映画化「ディア・エヴァン・ハンセン」に決定しており、新プログラミング・ディレクターの市山氏から部門改編の説明と「コンペティション部門」については15作品中10本がワールド・プレミア、5本がアジアン・プレミアとなることが明かされた。また、新設の新人を対象とした短編コンテスト「Amazon Prime Videoテイクワン賞」については、予想を上回る200本以上の応募があり、ファイナリストの7〜8本を決めるため、選考を行っていることも明らかとなった。
さらに今年新設の「Nippon Cinema Now」部門で特集される吉田恵輔監督は、今回の特集が決まった際に「嬉しくてお漏らししています」とコメントしたことについて、「自分はあまり選ばれるタイプの監督じゃないので、僕でいいんですか?と思って」と明かし、映画作りにおいては「基本的にみんなが持っている感情の変化を大切にしています。人にあまり見られたくない、嫉妬や自己顕示欲といった恥部を描いて、『こんな自分でも変われる可能性もあるぜ』ってことを表現したいと思っています」と語った。
また、昨年に続き、アジアを含む世界各国・地域を代表する映画人と第一線で活躍する日本の映画人によるトークシリーズ「アジア交流ラウンジ」を今年も開催し、企画検討会議メンバーである是枝裕和監督からもビデオレターが寄せられ、「映画祭は人が集うことで成立します。コロナ禍で人々が隔てられ、集えなくなったときに、その隔たりを越えて、映画そして映画祭が成り立つのかどうか考える機会になればいいなと思い、今年は“越境”というテーマを掲げました」と明かした。
開催情報 | 2020年10月30日(土)〜11月8日(月)、日比谷、有楽町、銀座地区で開催 公式サイト:http://www.tiff-jp.net |
---|