第36回東京国際映画祭が閉幕、チベットのペマ・ツェテン監督作「雪豹」が東京グランプリを獲得!(2023.11.02)
「第36回東京国際映画祭」が11月1日に閉幕し、今年5月に急逝したチベットのペマ・ツェテン監督が若いチベット僧と豹の交流を描いた「雪豹」が東京グランプリ/東京都知事賞に輝いた。また、最優秀監督賞と観客賞を岸善幸監督の「正欲」、最優秀女優賞と審査員特別賞を「タタミ」で監督と主演を務めたザル・アミールが受賞した(ガイ・ナッティヴと共同監督)。
授賞式ではこの10日間を振り返り、今年新設されたエシカル・フィルム賞にはエスティバリス・ウレソラ・ソラグレン監督の「20000種のハチ(仮題)」、黒澤明賞はグー・シャオガン監督とモーリー・スリヤ監督に与えられたことが発表された。続いてコンペティション部門をはじめ各賞が発表され、東京グランプリに輝いた「雪豹」の関係者と出演者が登壇し、それぞれ感謝の言葉を述べた。
コンペティション部門の国際審査委員長を務めたヴィム・ヴェンダース氏は「実力派の優秀な審査員たちと共に15本の作品を観て、満場一致で東京グランプリと他の5つの賞を決めることが出来ました。オープニング作品として私の作品『PERFECT DAYS』を上映出来たことも光栄に思っています。東京国際映画祭が大好きです。これからも成功をお祈りしております」と述べた。
また、クロージング作品「ゴジラ−1.0」からは山崎貴監督、神木隆之介、浜辺美波が登壇し、山崎監督は「『ゴジラ』は昔、東京国際映画祭のクロージングに毎年選ばれていたことがあり、久しぶりにクロージングを飾れるとうことで非常に嬉しく思います。劇場が『ゴジラ』を観るのに素晴らしい場所だと感じて欲しいという思いで作りました。最初の上映を東京国際映画祭で出来る事を本当に光栄に思っています」と挨拶した。
そして最後に安藤裕康チェアマンは「初日から秋晴れの素晴らしい天気が続いたお陰で沢山のお客様に足を運んでいただきました。チケットの購入者は約5万人と昨年から36%増。関連イベントも含め7万人以上の方々にご参加いただき、25%の増加となりました。映画祭をいろんな形で支えてくださった方々のお陰です。事務局、ボランティア、インターンの皆さんにも拍手を送り、閉幕を宣言させていただきます」と述べ、映画祭は幕を閉じた。受賞作及び受賞者は次のとおり。
《コンペティション》
▽東京グランプリ/東京都知事賞=「雪豹」(ペマ・ツェテン監督)
▽審査員特別賞=「タタミ」(ザル・アミール/ガイ・ナッティヴ監督)
▽最優秀監督賞=岸善幸(「正欲」)
▽最優秀女優賞=ザル・アミール(「タタミ」)
▽最優秀男優賞=ヤスナ・ミルターマスブ(「ロクサナ」)
▽最優秀芸術貢献賞=「ロングショット」(ガオ・ポン監督)
▽観客賞=「正欲」(岸善幸監督)
《アジアの未来》
▽作品賞=「マリア」(メヘディ・アスガリ・アズガディ監督)
《Amazon Prime Video テイクワン賞》
▽テイクワン賞=「Gone with the Wind」ヤン・リーピン監督
▽審査員特別賞=「ビー・プリペアード」安村栄美監督
《エシカル・フィルム賞》
▽「20000種のハチ(仮題)」
《黒澤明賞》
▽グー・シャオガン(監督)
▽モーリー・スリヤ(監督)
《特別功労賞》
▽チャン・イーモウ(監督)
((c)2023 TIFF)
公開情報 | 公式サイト:https://2023.tiff-jp.net/ja/ |
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