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日本人の優しさ、素晴らしさを海外に向けて伝えたい「MOON DREAM ムーン・ドリーム」製作発表会見(2013.04.04)

タレントで格闘家のボビー・オロゴンが企画・監督・初主演した「MOON DREAM ムーン・ドリーム」の製作発表会見が4月4日(木)に行われた。ボビーはアフリカから東京にやって来た青年を演じており、その恋人のサユリ役の南沢奈央、サユリの父親役の六平直政、オープニング曲を手掛けた「GUYZ」のボーカル・ヤユが登壇し、映画にも出演しているセイン・カミュの司会進行で進められた。

貿易商である父の仕事で東京にやって来た青年ボブは、来日早々パスポートと現金の入った鞄をバスに置き忘れてしまい、偶然通りがかったサユリに助けられ、その可愛らしさと優しさに一目ぼれしてしまう。無事に鞄も見つかり、仕事も得たボブは同じ境遇の外国人たちと友好関係を築き、順調に過ごして行くが、思わぬ事件に巻き込まれるのだった。

脚本はボビーの実体験が基になっており、「日本に来て、何もわからないところ、バスの中で忘れ物をして、それが返ってきた。そこから、この国だったら自分自身を見つけていけるのではないか、この国に来て正解だと思った。言葉の問題、差別の問題など大変なこともあったが、その中で日本人の優しさを感じてきた。日本の優しさ、素晴らしさを海外に向けて伝えていけたら良いと思って映画を作った」と意気込みを語り、「日本にいる外国人ならではの目線、我々はひとりひとり何処かで違うものを見ていたり、感じたりするからこそ、その優しさに余計に触れられたと思う」と司会のセインも補足した。

「ボビーさんが映画を作られると聞いて嘘だと思ったが、監督の顔になっていて驚きました」と挨拶した恋人役の南沢奈央は、「現場に入る前、不安でした。恋人役をやることもあるし、監督として演出をされることも。(演出)やったことなかったですよね?」とボビーに振ると「僕も同じように不安でした。監督を自分が出来るとは思っていなかったし、やろうとも思っていなかったが、実体験だからその話をわかるのは自分しかいないわけ。人に任せたらその人の物になるし、だったら自分で感じたものをイメージどおりに合わしていけばいいんじゃないかと思った」と語り、南沢も「現場ではテレビで見るようなボビーさんではなくて、顔つきも違って、本気の度合いがヒシヒシと伝わってきて、私も一生懸命にやらなくてはと思い、俳優としても演技なのか自然なリアクションなのか解らないような、ナチュラルというか、今まで出会ったことのない俳優さんだと思いました」と、現場での意外なボビーの面を語った。また、真冬の撮影の寒いなか、アフリカ料理を食べたことがないと言った南沢にボビーがヤムイモを使った手料理を差し入れしたことも明かした。

南沢の父親役の六平直政は「ボビーはメイクするのかと思ったらしないね。茶色いドーランを塗るのかと思ったらノーメイク」と会場を笑わせ、「脚本を読んでウルウルして、出たいなと思った。日本人と違う視点で家族の絆が描かれていて素晴らしい。監督としては厳しい。僕の奥さん役の人なんて殴られるかと思ったよ。彼女は役者役者していない人で、『ちゃんとやらないと冷やかしになっちゃうよ』と厳しいことをちょっと言ったら、1週間くらいして飛騨牛が2kg届いて、映画の出資者の方の奥さんだったけど、存在感があるのでその方の演技も楽しみに観て下さい」とアピール。「僕のシーンは一発OKだったけど、大丈夫なのかなと今思う」とセインが割り込むと、「どうせ言ったら怒られるだろうと思って」とボビー。「普段のボビーと違う、ナイーブな青年を演じているので、たくさんの人に観てもらいたい」と六平が締め、ボビーは「やるからには一生懸命やりたいと思った。皆のきあつ・・・(気合?気迫?と皆に促され)気迫に恵まれたので、自分はその倍、頑張らなくちゃという気持ちが強かった」と熱い思いを語り、「皆さんの相乗効果ですね」とセインも締めくくり、終始和やかな会見であった。

公開情報 トリプルアップ配給「MOON DREAM ムーン・ドリーム」は2013年初夏全国公開
公式サイト:http://moon-dream.com

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