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松竹が小津安二郎生誕110年・没後50年記念プロジェクトを発表!(2013.05.10)

小津安二郎監督が2013年12月12日に生誕110年、没後50年を迎えることを記念し、松竹は東京国立近代美術館フィルムセンターと共同でカラー4作品のデジタル復元を行い、様々な記念プロジェクトを展開することを5月10日(金)、松竹本社で発表した。

小津安二郎監督は、日本の人と心を独自の作風の中に捉え続け、世界の監督たちにも大きな影響を与え続けており、昨年、英国映画協会の機関誌「サイト・アンド・サウンド」が10年に1度行う「世界映画史上ベスト作品」において「東京物語」が第1位に選ばれている。生誕110年、没後50年となる本年に松竹は、“次の世代へつなぐ”ことをテーマとして、小津安二郎監督の創った作品世界を2013年へとつなぎ、新たなものを生み出す企画を展開する。

プロジェクトは、カラー4作品のデジタル修復、ベルリン、カンヌ、ヴェネチアの世界3大国際映画祭でのデジタルリマスター版上映などの海外展開、全作品上映、DVD・ブルーレイ発売、テレビ放送・配信、特番番組、「蓼科日記」出版、展示・イベント、舞台・山田洋次監督脚本・演出「東京物語」、公式HP(facebook)、小津安二郎ゆかりの地と協力した上映イベントなど、様々な企画を積み重ねることにより110年の盛り上がりにつなげていく。

松竹の迫本淳一代表取締役社長は「ご本人の『永遠に通じるものこそ常に新しい』という言葉通り、今も観るものの心に新しい刺激や感動を与え続けています。生誕110年を迎えるにあたり、我々がお預かりしている日本の財産である小津作品をもう一度見つめ直して、偉大な足跡を多くの方々に発信していくことが私どもの役割だと思い、様々なプロジェクトを展開して次の世代につなぐ年になると考えております」と挨拶。

山内静夫小津組プロデューサーは、様々なプロジェクトの中でも『蓼科日記』に触れ、「これは、脚本を執筆していた間の日常を記した日記のようなものです。蓼科における山荘での日常が細かく書かれており、脚本を書くという仕事と生活をしていることが一体なんです。そこに小津調の原点があるように思います。そういう意味でこの発表は極めて意義があり、興味の深い出版物になると思います」とコメント。

岡島尚志東京国立近代美術館フィルムセンター主幹は「復元プロジェクトには2つの大きな意味合いがあると思っており、ひとつは、最新のデジタル技術を活用することによって緩慢な劣化が生じているカラー作品を小津監督が企図したであろう状態に復元をする。もうひとつは、デジタル復元の過程を通じて作品の中にあるコンテンツを可能な限りいまある形で後世に伝えるということだと思っております」とデジタル復元への意義を語った。

公開情報 公式サイト:http://www.shochiku.co.jp/ozu/

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