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笑福亭鶴瓶「夫婦役ではないけれど」ニンマリ!吉永小百合が企画に初挑戦した「ふしぎな岬の物語」製作発表(2013.12.18)

日本を代表する映画女優・吉永小百合と「孤高のメス」「八日目の蝉」等の名作を送り出してきた成島出監督による共同企画映画「ふしぎな岬の物語」の製作発表が12月18日(水)に行われた。55年に亘る映画人生で初めて企画を立ち上げた吉永は「成島監督と作品選びから始め、脚本作りもご一緒しましたが、全く素人の新入社員みたいな私がプロデュースということでご迷惑をかけたかと思います。撮影に入ったら3倍返しで、しっかりとお芝居したいと思います」と今年の流行語にかけて笑顔で抱負を語った。

本作は、房総半島の岬に35年間実在する喫茶店をモチーフとした森沢明夫著「虹の岬の喫茶店」を原作に、岬の先端に立つ小さなカフェに集まる人々と女店主・悦子の心温まる交流を描き出す。吉永は沢山読んだ本の中から「これなら素敵な温かい物語が出来る」と確信したと語り、原作者の森沢氏は「岬の先端にある小さな、かわいい喫茶店を舞台に、何人かの心に傷を負った人々がお客さんとして来て、それぞれがキラっと光る幸せの本質みたいなものに気付いて、ちょっとずつ人生が良い方向に転がっていくお話を書かせていただきました。それが日本を代表する大女優と大監督さんに読んでいただけて、心に届いたのかと思うと大変光栄です。是非、いい映画にしていただければと思います」と心境を明かした。

撮影監督の長沼六男氏(本作でも撮影を担当)を介して吉永と映画を作ることになったという成島監督は「吉永さんとの仕事は長年の夢でした。吉永さんの人柄と映画に対する誠実な思いは、本当に素晴らしく、感動しました。一つ、一つ、吉永さんの素の魅力を、悦子という役柄を通してスクリーンの向こうのお客さんに伝えれば、温かい気持ちになってもらえると思っています」と語った。吉永も「混迷している社会で、人と人とが手を取り合って生きていくことがどんなに大切か。私自身も繋がっていくことの大切さを持ち続けたいと思っていますし、その思いを役に生かせたらと思っています」と明かした。

岬カフェの30年来の常連客・タニさんを演じる笑福亭鶴瓶は、「おとうと」で吉永と共演した際に「次回は夫婦役で」と約束を交わしていたが、今回の役柄について「すごい愛される役で、こんな役が自分に来ていいのかとドキドキしました。タモリさんに言ったら『あの役はもともと僕に来ていた』とか言ってましたが、ホントにいい役で」とニンマリ。しかも、吉永たってのオファーだったようで「初めてお手紙をいただいて、絶対に断れないでしょー!家宝にしたい。タモリさん、そういうことなんで」と勝ち誇った様子。吉永も「すいません。タモリさん」と申し訳無さそうに謝った。

悦子の甥で何でも屋を営む浩司を演じる阿部寛は、事務所の大先輩でもあったという吉永との初共演に「全力でやらせていただきます。エキセントリックで、こういう役もあまり演じたことがないので」と意気込み、吉永から「阿部さんはとてもストイックで、『テルマエ・ロマエ』ではすごい肉体美を作ったでしょ。でも『つやのよる』ではギスギスに痩せられて」と語りかけられると恐縮し、「今回もどんなイメージで演じればいいか監督に聞いたんですが、『寅さん』の初期を観て下さいと言われ、声が高いなぁと。次に『カッコウの巣の上で』のジャック・ニコルソンのようなアクの強さを挙げられ、今度は石立鉄男さんみたいにと言われ、また声が高い人だなぁと(笑)。3人を自分なりにアレンジして演じてみます」と語り、強烈なキャラクターになることを匂わせた。

物語の重要な舞台となる岬カフェについて吉永は「秘境のような場所にあるので、その雰囲気を出したい」と語ると、鶴瓶は「何で30年も岬にあるんですかね?」と素朴な疑問を投げかけ、実際に7年前から取材で訪れているという森沢氏は「一度行くと、リピーターになるみたいですよ」と明かし、鶴瓶は「でもコーヒーだけでしょ?」と懐疑的。すると吉永は「トーストも」と付け加え、森沢氏も「バナナアイスもあります」とフォロー。さらに鶴瓶は「火事も起きてるんでしょ?」とたたみ掛け、成島監督は「常連さんが寄り集まって、コンテナにお店を再現したというエピソードを聞きました。撮影では、一度、そのコンテナを寄せさせていただいて、オープンセットを建て、ママさんには少し岬から外れた所で営業してもらうので、撮影中もコーヒーが飲めますよ」と鶴瓶にその目で確かめるよう促していた。

公開情報 東映配給「ふしぎな岬の物語」は2014年秋全国公開
公式サイト:http://www.misaki-cafe.jp/

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