日活×東宝東和“GOLDEN ASIA”が贈る第1弾作品「西遊記~はじまりのはじまり~」会見(2014.07.22)
アジア諸国と日本の文化の架け橋として、アジア各国の第一級作品を日本の映画ファンに提供するアジア映画最強のレーベル“GOLDEN ASIA”が発足し、その第1弾作品「西遊記~はじまりのはじまり~」のチャウ・シンチー監督が6年ぶりに来日し、7月22日(火)に記者会見を行った。昨年公開された中国では15日間で148億円という最速興収記録を更新し、年間興収でも第1位を記録した“とんでもねー!”妖怪娯楽バトルエンターテインメントということで、“GOLDEN ASIA”の記念すべき最初の作品に選ばれたことについて監督は「皆さん、なかなかお目が高い!この映画を選ばずして何を選ぶのでしょう!」と自信の表情を見せた。
“GOLDEN ASIA”とは、昨年、インド映画「きっとうまくいく」をヒットさせ、今年はインドネシアとの合作「KILLERS」を制作した日活と、70年代から80年代にかけて多くのブルース・リーやジャッキー・チェンの作品、「Mr.BOO!」シリーズや「少林寺」を仕掛け、近年では「レッド・クリフ」シリーズ等のヒット作を世に送り出している東宝東和が本格的にタッグを組んだレーベル。11月公開の「西遊記~はじまりのはじまり~」に続き、12月にはインド史上歴代1位を記録したアーミル・カーン主演のアクション大作「チェイス!」、来年には実在の五輪メダリスト、ミルカ・シンの数奇なる半生をドラマチックに描き、51もの映画賞に輝いた感動作「BHAAG MILKHA BHAAG(原題)」がラインナップされている。
今回の新レーベル発足について日活の佐藤直樹社長は「日本の映像産業に貢献するためにも、アジアの優れたタイトルを受け入れ、監督や役者の才能を伝えることで、より強い結びつきを作っていきます。目の肥えた日本のお客様にアジアの作品をお届けしていきたい」と語り、東宝東和の松岡宏泰社長も「我々は東洋と西洋の架け橋になる会社という理念のもと、この映画なら沢山の方に観ていただけるだろうという商業性と、この映画は是非観ていただきたいという芸術性を追い求めてきました。この両面を追いかけるプロジェクトとして、日活とがっちりタッグを組んでいきます」とコメントした。
チャウ・シンチー監督は「西遊記」を題材にしたことについて、「すごく好きな物語で、以前から撮ってみたいと思っていましたが、いろんな要素を含んでいるので、10年くらい脚本に時間をかけました」と明かし、「Gメン75」のオープニングテーマを起用していることについては、「単純に『Gメン75』の大ファンだったからです。三蔵法師が3人の弟子と共に悪を撲滅していくという意味では、『Gメン75』の曲が合っていると思った」と語った。
今回は出演せず、製作・脚本・監督に専念した理由として「自分に合った役が無かったからです。良さそうな役も出番が少なかったし、僕は主人公しかやらないから、脇役には興味が無いんです(笑)」と明かし、キャスティングについては「スー・チーは女優としても素晴らしいし、セクシーでありながら強く、愛のためなら自分を犠牲にできる部分が役にピッタリだった。三蔵法師をお願いしたウェン・ジャンは、ギャラがあまり高くなかったから(笑)。今では大スターになってしまって、起用が難しくなってしまったよ」と語った。
また、「西遊記」を基にした日本のアニメ「ドラゴンボール」からも大きな影響を受けたそうで、「孫悟空が最初は人のようで、次に小人のようになったり、最後に大きなゴリラのようになったりするのは、全部『ドラゴンボール』からひらめきをもらっています」と語った。そして、“はじまり”の物語ということから、続編について既に構想していることを明かし、「日本のスタッフやキャストとの仕事にも興味があります。ずっとチャンスがないか探ってきました」と語り、“GOLDEN ASIA”レーベルとして日本との共同製作作品が公開されることも夢では無さそうだ。
公開情報 | 日活/東宝東和配給「西遊記~はじまりのはじまり~」は2014年11月、全国公開 公式サイト:http://saiyu-movie.com/ |
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