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樹木希林が「腕がある!」と称賛!第28回東京国際映画祭「Japan Now 監督特集〈原田眞人の世界〉」会見(2015.10.13)

10月22日(木)から31日(土)まで開催される「第28回東京国際映画祭」で今年新たに設立された「Japan Now」部門及び「Japan Now 監督特集〈原田眞人の世界〉」の記者会見が10月9日(金)に日本外国特派員協会で行われた。原田眞人監督をはじめ、特集上映される「わが母の記」「駆込み女と駆出し男」に出演した樹木希林、同部門のプログラミング・アドバイザーである安藤紘平氏、東京国際映画祭のディレクター・ジェネラルである椎名保氏も登壇し、会見後には「駆込み女と駆出し男」の上映会も行われ、外国人記者からも笑い声があがっていた。

「Japan Now」部門は、近年の日本映画界の多様性を象徴する作品及び監督を選んで特集上映するもので、同部門の作品を観れば、今の日本映画の最新の潮流が分かると共に、現在の日本が見えてくるというコンセプトのもと作品選定を行っている。是枝裕和監督の「海街diary」や細田守監督の「バケモノの子」などの話題作から、山田洋次監督の「家族はつらいよ」、行定勲監督の「ピンクとグレー」など未公開作品のプレミア上映も行う。

椎名ディレクター・ジェネラルは「海外にも日本映画を発信するため、『Japan Now』と『日本映画クラシック』を今年から新設しました。年間約500本以上の日本映画が公開されていますが、東京国際映画で作品を観れば、今の日本映画が全てわかるというセクションとして、作品だけでなく、監督にもスポットライトを当てて開催しようと思います」と挨拶。

安藤プログラミング・ディレクターは「同じ国の映画を3本観るとその国の文化が分かると言います。海外だけでなく日本の皆さんにも映画を通して“日本”を見直して欲しいと思い、原田監督の作品を特集することにしました。『駆込み女と駆出し男』を観ると日本に生まれて良かったと思いますし、今年観た映画の中でも3本の指に入る作品だと思っています」と明かした。

「KAMIKAZE TAXI」「クライマーズ・ハイ」「わが母の記」「駆込み女と駆出し男」「日本のいちばん長い日」の5作品が特集上映される原田監督は「Japan Now部門の最初の特集上映監督に選ばれて名誉なことと喜びを感じています。海外からの観客やジャーナリストたちと劇場で会えることを楽しみにしています」と挨拶。監督と共に登壇した樹木は「今日は原田監督を持ち上げながら、時々足を引っ張りに来ました」とニヤリ。

そして「原田監督は、黒澤明監督、小津安二郎監督、岡本喜八監督らの映画の話を実に嬉しそうに語るんです。本当に映画が好きな人なんだと感じます。どの作品からも素敵なところを見出し、その喜びを自身の映画作りに反映して、乗り越えようとしていますけど、時には失敗もしちゃうんですね。でも、やっぱり腕がある!一俳優が偉そうなことを言っちゃいけないけど、やはり上手い!」と監督を称賛した。

そんな息のあった樹木と次回作の予定はあるのか聞かれた監督は「一応あるんですが、オフィシャルには言えません。時代劇で歴史上の重要な人物を演じてもらおうと思っていますが、まさか樹木さんが演じるとは誰も思わないような役をやっていただこうと思っています」と展望を明かした。

開催情報 「第28回東京国際映画祭」は2014年10月22日(木)〜10月31日(土)、六本木ヒルズ、TOHOシネマズ新宿他で開催
公式サイト:http://2015.tiff-jp.net/ja/

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