主演の佐藤浩市をはじめ豪華キャスト15名が集結!「64−ロクヨン− 前編/後編」完成報告会見(2016.03.07)
「半落ち」「クライマーズ・ハイ」など社会派で骨太な作品を発表してきた横山秀夫による原作を、瀬々敬久監督が佐藤浩市をはじめ豪華キャストで映画化した「64−ロクヨン−前編/後編」の完成報告会見が3月7日(月)に行われた。主演の佐藤は「公開まで2ヶ月となり、やっとここまで来たかと思っています。この作品の魅力は簡単には言えません。本当に久々に身を削るということを体感しました。このメンバーとの“十番勝負”と言える対決シーンが次々と続き、傷を負いながらもゴールまで走り抜けました。スクリーンを通して、その高揚感が伝わると思っています」と自信を見せた。
2012年「週刊文春ミステリーベスト10」第1位、2013年「このミステリーがすごい!」第1位などに輝いたミステリーを、前後編2部作のエンタテインメント超大作として映画化。かつては刑事部の刑事、現在は警務部の広報として、昭和64年に発生した未解決の少女誘拐殺人事件、通称「ロクヨン」に挑む主人公・三上義信を中心に、広報室の部下たち、広報室と対立する県警記者クラブ、新たに発生した誘拐事件の捜査を行う刑事部と警務部らが複雑に絡み合っていく人間ドラマ。
原作の横山は「瀬々監督や佐藤さんは原作を凌駕したと余裕綽々ですが、活字の人間としては越えられたとは微塵も思っていません。しかし本物の人間が参集して、本気で作ると凄まじい映画ができるのだと感服しました。手強い相手です」と称賛。それに対し瀬々監督は「1年前の今頃撮影をしていて、ちょうど3月7日は、昭和天皇が亡くなり、半旗が翻る商店街を佐藤さんたちが車で走るシーンを撮っていました。1年が経ったのだと感慨深いです。横山さんとは色々ありましたが、今日は仲良くしていきたい」と意味深な挨拶をした。
会見には佐藤をはじめ、綾野剛、榮倉奈々、夏川結衣、緒形直人、窪田正孝、坂口健太郎、椎名桔平、滝藤賢一、奥田瑛二、仲村トオル、吉岡秀隆、瑛太、永瀬正敏、三浦友和、と正に豪華キャストが集結。広報室係長を演じた綾野は「改めてこれだけの重厚感あるキャストに囲まれて感激の極みです。一人、一人の眼差しが印象に残っています」と語り、同じく広報室の婦警を演じた榮倉も「華やかで豪華な先輩方に囲まれて緊張しっぱなしです。胸が熱くなるシーンが沢山詰まっています」とコメント。
見所について聞かれると、夏川は「男たちの戦い」、緒形は「男の執念」、坂口は「映画から溢れ出る熱量」と端的に答え、滝藤は「嫌な奴がいっぱい出ているところを楽しんで欲しい」と明かし、奥田は「生きるとは、暮らすとは何なのか?警察の正義、倫理とは何なのか?と、今だに思うのでそういった部分」とコメント。仲村は「一人、一人にとって重要なことを見つめているところ」と語り、吉岡は「昭和臭漂う俳優と平成の怪物のような俳優たちのぶつかり合い」、瑛太は「ストーリーもスピード感もパーフェクト。佐藤浩市さんが素晴らしい」と主演を盛り立てた。
すると佐藤は「今の瑛太のコメントは『飯をおごってくれ』という合図。もう少し褒めたら、上手い寿司屋だったな」と茶化した。更に瑛太は「佐藤さんにワーッと大声を出すシーンで唾が思いっきり顔に飛んでしまって。後で殴られるかなとビビりました」と明かし、佐藤は「瑛太ファンだったら、たまんないシーンになったでしょうねー」と余裕の笑顔で応えた。
また、三浦は横山作品のファンだったと明かし、「中でも『64』が好きで、演じた松岡は読者から支持されている魅力的な役だと横山さんから言われ、それだけでも光栄」とコメント。永瀬は「静と動という複雑な色合いが注ぎ込まれている作品だと思いました。佐藤さんは日々の撮影スケジュール全てに参加されていて大変だったと思うが、それを現場で感じさせず、その大きさを感じました」と称えた。
物語の中で、警務部広報室と記者クラブが激しく対立するシーンが出てくるということで、クランクイン前に佐藤が乾杯の席で記者クラブ側の役者たちに「全力でぶつかって来い!」と煽ったそうで、これについて佐藤は「自分自身を鼓舞したいというのがあり、予定調和にはしたくなかった。『俺の声を掻き消すくらいで来てくれ!そうしたら俺が跳ね返す!』と言いました」と照れくさそうに明かした。
公開情報 | 東宝配給「64−ロクヨン−前編」は2016年5月7日(土)から、「64−ロクヨン−後編」は2016年6月11日(土)から全国公開 公式サイト:http://64-movie.jp/ |
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