行定監督が熊本への郷土愛を込めた「うつくしいひと」も上映!「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア 2016」記者会見(2016.04.19)
俳優の別所哲也が代表を務める米国アカデミー賞公認、アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルム フェスティバル&アジア2016」(SSFF&ASIA)の特別記者会見が4月19日(火)に行われた。18回目となる今年は6月2日から26日まで東京、横浜の全6会場で開催され、世界の100を超える国と地域から寄せられた約6000本の応募作品から厳選した約200本を7つの部門と特別プログラムで上映する(一部の有料イベントを除き、上映は無料)。
この日は、映画祭代表の別所哲也をはじめ、フェスティバルアンバサダーのLiLiCo、オフィシャルフォトグラファーのレスリー・キー、そして4月15日から仕事で熊本入りしていたという行定勲監督も駆け付け、熊本出身の出演者と共にオール熊本ロケを敢行した短編映画「うつくしいひと」について、また地震で甚大な被害を受けている熊本はじめ九州地方への思いを明かした。
会見冒頭で別所は「心からお伝えしたいのは、熊本、大分をはじめ九州地方の地震により被災され、ご苦労を重ねていらっしゃる方々に、映画祭を通して大きなエールを送り、お見舞いを申し上げたいということです」と挨拶。熊本出身の行定監督は「世界中から熊本へ応援の声が届いていて、ありがとうと伝えたい。私の熊本への郷土愛で作った『うつくしいひと』を沢山の方々に観て欲しいと思い、映画祭にエントリーをお願いしたところ、別所さんが快く引き受けて下さいました」とコメント。
この日の朝、熊本から戻ってきたばかりの行定監督は被災地をいくつか回ったことを明かし、『うつくしいひと』を観た人々から「美しい熊本城を撮ってくれてありがとう」と声をかけられたそうで、「熊本城は復旧まで20年かかると言われていて、どうやって復興の道を辿り、皆さんの手を借りてやっていくか私も考えています」と神妙な面持ちで語った。
熊本出身の高良健吾も同作に出演しており、行定監督がディレクターを務める「菊池映画祭」のスタッフと共に現地で給水活動を行っていることについては、「彼も熊本愛が強く、居ても立ってもいられなくなって来てくれました。菊池は水が綺麗で、水不足で苦労されている方々に配給しようということになりました」と明かし、「僕も本震を体験したので、東京に戻ってもビルがミシッというだけで身体が硬くなります。こういうストレスが被災地の皆さんは続いているので、我々に出来ることや何か良い知恵があれば教えて欲しい」と訴えた。
今年の映画祭の注目作品としては、レオナルド・ディカプリオ、ロバート・デ・ニーロ、ブラット・ピットがマーティン・スコセッシ監督作品の主役の座を争う「オーディション」や、本年度アカデミー賞で主演女優賞を受賞したブリー・ラーソンが出演と共同監督を務めた「オモイ想い」などがあり、イベントでも斎藤工がショートフィルムの可能性について語るトークショーや、堤大介監督のアニメーション「ムーム」のジャパンプレミア、写真家のレスリー・キー初監督によるYOHJI YAMAMOTOのコレクションをフィーチャーしたショートフィルムの上映などが行われる。
また、初の公式テーマソングとして、LDHのHIROプロデュースにより、今年の映画祭のテーマである「Cinema Carnival〜Explore Your Emotions〜」からインスパイアされた楽曲「World is Yours」(PKCZ feat.Crystal Kay、MIGHTY CROWN)が誕生した。なお、一部を除く各部門の優秀賞・グランプリ作品は、6月13日に行われる授賞式で発表される。
開催情報 | 「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア2016」は2016年6月2日(木)〜6月26日(木)まで東京(表参道ヒルズ スペース オー、他)と横浜(ブリリア ショートショート シアター)で開催 公式サイト:http://www.shortshorts.org/ |
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