ニュース

「キングコング 髑髏島の巨神」のジョーダン・ボート=ロバーツ監督が「シン・ゴジラ」の樋口真嗣監督とオタク談義!(2017.02.07)

ハリウッド版「GODZILLA ゴジラ」のチームが集結した暴走アドベンチャー・アトラクション超大作「キングコング 髑髏島の巨神」のジョーダン・ボート=ロバーツ監督が約15分に亘る特別限定フッテージ映像を携えて来日し、プレゼンテーションを2月7日(火)に行った。会場には昨年82億円を超す大ヒットを記録した「シン・ゴジラ」の樋口真嗣監督も来場し、ボート=ロバーツ監督との対談を実施。2020年には「ゴジラVSコング(原題)」で日米のキング・オブ・モンスターが対決することもあり、熱い“オタク・トーク”を繰り広げ、“怪獣絵師”の異名を持つ開田裕治氏が手掛けた日本版オリジナルポスターも初披露された。

神話の中にだけ存在するとされた謎の島“髑髏島”に、未知の生物を求めて調査遠征隊が潜入するやいなや、目の前に突如として島の巨大なる守護神“コング”が現れる。至るところに散らばる骸骨や血塗られた巨大な手跡のある岩壁に唖然とするなか、次々と現れる巨大モンスターに成す術もなく、調査隊は命を賭けた脱出を試みる。調査遠征隊を率いるジェームズ・コンラッドにトム・ヒドルストン、カメラマンとして参加するメイソン・ウィーバーにブリー・ラーソン、この他、サミュエル・L・ジャクソン、ジョン・グッドマンらが出演している。

ボート=ロバーツ監督は「日本は大好きな国です!子供の頃から日本のビデオゲームやアニメ、漫画が大好きだったので、それらは僕のDNAの一部。怪獣映画にインスパイアされて作り上げているので、日本の皆さんにどのように楽しんでもらえるか、今からワクワクしています。観客の皆さんの目も肥えてきているし、金儲けだけの映画では通用しないと思ったので、どう皆さんを惹き込むか?自分ならどんな映画を観たいか?を考えながら作りました」と明かし、本編から4つのシーンをピックアップして、それぞれについて解説した。

オープニング・シーンについては「映画が始まってモンスターが出てくるまで、いつまでも待たせるような映画にはしたくなかったので、いきなりコングを登場させています」と語り、別のシーンについても「設定を1970年代にしたのは、『地獄の黙示録』や『プラトーン』を意識して、ナパーム弾やヘリコプターもジャンジャン登場させています。太陽をバックにコングのシルエットが浮かびあがるのも象徴的なシーンになりました」とご満悦の様子。

今回、キングコングの体長を31.6メートルに設定していることについては、「1933年の『キング・コング』に原点回帰したいという思いがあって、巨大ゴリラというより2足歩行するモンスターとして描きたかったんです。見上げた時に『これは神だ!』と思えるようなサイズ感であり、(ゲームの)『ワンダと巨像』でも感じるような威厳や力強さ、恐怖感を表現したかった。崇拝すべきか、殺すべきか、わからなくなってしまうような大きさにしたかったんです」と明かした。

次から次へと現れる巨大モンスターたちについては、「恐竜やエイリアンのようにはしたくなかったので、宮崎駿の映画に出てくるような、精神性があって美しく、パワフルで重みがあり、なおかつ恐ろしい生き物にしようと思いました。顔が白くて皮膚が黒いクリーチャーは『千と千尋の神隠し』のカオナシのようでもあるし、『新世紀エヴァンゲリオン』のサキエル(使徒)を彷彿させるかもしれません」とオタクっぷりを披露。

ここで樋口真嗣監督も登場し、「予想に違わぬ『地獄の黙示録』っぷり!僕らの世代は、怪獣映画を卒業したら『地獄の黙示録』っていうくらい大好物ですから。まだまだこういうシーンがあると思うと楽しみでしょうがない!」と興奮冷めやらぬ様子。質問も山積みのようで、オープニングでカメオ出演している“サムライ・ギタリスト”MIYAVIの役名がグンペイ・イカリであることについて「あれは何で?イカリは置いておくとして、グンペイは横井軍平さん?」とツッコミ、ボート=ロバーツ監督は「幼少の頃から触れてきたオタク的要素を盛り込みたくて、ゲームクリエイターの横井さんと『エヴァ』(の碇シンジ)を混ぜています」と明かした。

更に樋口監督は「今回のキングコングは(特殊メイクアーティストの)リック・ベイカーっぽいよね。あと資料をいろいろ見ていたら、すごい人の名前を見つけちゃった!特撮をILMが担当しているみたいだけど、『スター・ウォーズ』でジョージ・ルーカスと仲違いしたジョン・ダイクストラがILMに戻ってきてるでしょ!」と一気に畳み掛けたところで、あまりのマニアックぶりに会場が静まりかえっていることに気付き、思わず苦笑い。気を取り直して「正統派の怪獣映画だし、そこに貫かれている監督の美学にシンパシーを感じました。去年『シン・ゴジラ』で怪獣映画が社会的にも認められたので(笑)、恥ずかしがらず、大手を振って『キングコング』も映画館の大スクリーンに観に来て欲しい!」と熱い思いをぶちまけた。

公開情報 ワーナー・ブラザース映画配給「キングコング 髑髏島の巨神」は2017年3月25日(土)丸の内ピカデリー、新宿ピカデリー他全国公開
公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/kingkong/

バックナンバー

ページのトップへ