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小泉純一郎元総理も「原発ゼロに出来ると確信した」と絶賛!「日本と再生 光と風のギガワット」完成記者会見(2017.02.16)

2014年発表のドキュメンタリー「日本と原発 私たちは原発で幸せですか?」、その改訂版「日本と原発 4年後」とこれまで日本の原発についての問題点を描いてきた河合弘之監督による第3弾「日本と再生 光と風のギガワット作戦」の完成披露試写会と記者会見が2月16日(木)に行われ、弁護士でもある河合監督をはじめ、環境学者であり企画・監修の飯田哲也氏、本作の推薦人である元内閣総理大臣の小泉純一郎氏が登壇した。

福島原発事故により原発利権構造があぶり出されたが、脱原発弁護士でもある河合監督は「原発を無くしても、自然エネルギーで地域も経済も再生できる」と信じ、世界の自然エネルギーの実情を知る旅に出た。環境学者である飯田氏と共に各国を巡ることで、電力輸出が増大するドイツや、国防省が自然エネルギー計画を進めるアメリカ、原発推進国と思われていた中国の自然エネルギー隆盛の実情などを目の当たりにするのだった。

河合監督は「前作を観て下さった方々から『原発を止めるなら、代わりのエネルギーをどうしたらいいのか?』という質問をいただき、その問いから逃げる訳にはいかない!代わりは自然エネルギーだろうと思い、本作を作ることを決めました。経済界の方々は自然エネルギーをバカにしているが、大きな産業に成り得ることを説きたかった。さらに、自然エネルギー反対論者が言うデタラメの数々を叩き潰したいと思いました!論点がてんこ盛りなので、1回観ただけでは憶えられない!3回観ていただいた方には自然エネルギー検定の修了書を差し上げます」と熱くコメント。

河合監督から共に映画を作ることを打診された飯田氏は「世界はエネルギーに関する転換期を迎えていて、日本は明らかに取り残されている感じがあります。僕は自然エネルギーの歴史とそのダイナミズムを企画として書きましたが、監督は全てをそぎ落とし、氷山のトップが映画となりました。しかし、その下に隠れている部分が重みとしてしっかりと映画に残っています。出てくる人々みんなが笑顔であるというのも素晴らしい。未来を感じていただける作品になっているし、監督やサポートしていただいたスタッフの皆さんが、美しい形で映画にして下さった」と感慨もひとしおの様子。

脱原発を訴えている一人でもある小泉氏は「わかりやすく、説得力のある映画だと感心している。自然エネルギーに関する映画というだけでなく、世界各国を飛びまわる監督のエネルギーも素晴らしい。『自然エネルギーはいいな』と思わせてくれる映画になっているし、確信を持って『原発ゼロにできる!』という気持ちになった。日本は2011年3月以降、約6年間にわたり原発無しでやっていけることを証明している国。北海道から九州まで、電力が足りなくて停電になるようなこともないという真実をわかっていただきたい」と語り、会場からは拍手が起きた。

また、河合監督は「この2年で私も成長し、自然エネルギーとは真逆と思われるITやIOT、AIの技術と密接な繋がりがあることもわかりました」と明かし、タイトルについては「当初は『自然エネルギー 光と風で丸儲け』にしようと思っていたのですが、あまりに下品だと言われてしまい、キーワードでもある『ギガワット』を入れました。この映画によって皆さんに重要な単位として『ギガワット』を刷り込もうと思いました」と笑ってコメント。

小泉氏は東日本大震災の際に延べ2万人にも及ぶ米軍が参加した「トモダチ作戦」にも触れ、「原発でメルトダウンが起きていることを知らずに被ばくした兵士たちが、後遺症で苦しんでいる。20代、30代の彼らに対し日本政府は何もできないでいるが、心からの感謝の気持ちを込めて募金を募り、多くの方々の協力で去年1億円を超え、先月には1億5000万円が集まった」と明かした。また、講演会を開いた際には某家具チェーンの会長が「1億円を出す!」と宣言したことも驚きを持って伝え、「原発の関係者たちは頭のいい人ばかりのはずなのに、原発はいらないことが何故わからないのか!」と小泉節も飛び出し、熱気のこもった会見となった。

公開情報 Kプロジェクト配給「日本と再生 光と風のギガワット」は2017年2月25日(土)からユーロスペース、横浜シネマリンで公開
公式サイト:http://www.nihontogenpatsu.com/

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