内山理名がシングルマザーとして奮闘する姿を描く「single mom 優しい家族。」製作発表会見(2017.06.09)
元衆議院議員であり劇団マツモトカズミ主宰の松本和巳が長編監督デビューする「single mom 優しい家族。」の製作発表会見が6月9日(金)に行われ、松本監督をはじめ、主演の内山理名、木村祐一、長谷川葉音が登壇した。シングルマザーの主人公・空愛美を演じる内山は「台本を読んで、同じ女性として胸が苦しくなり、悩んでいる女性たちの少しでも支えになればと思いました。私はシングルマザーではないけれど『気持ちがわかるよ。一人じゃないよ。』と伝えられたら」と挨拶した。
別れた夫COLINとの間に生まれた1人娘・EMILYを育てるシングルマザーの愛美は、生活が苦しく、毎日の不安で精神安定剤を服用しなければならないほど追い込まれていた。そんな中、EMILYはひょんなことから、ミニカー職人で発達障害のある鉄二と出会い、慕うようになっていく。一方、愛美はシングルマザー協会の存在を知り、多くの人との出会いや助けを得て自立の道を探り始める。しかし、その矢先、万引き事件を起こしたEMILYが愛美と大ゲンカとなり、家を飛び出してしまう。
シングルマザーの実態を知って欲しいという思いからスタートした企画ということで、松本監督は「この問題は上澄みだけ語られているような状況で、知られていない部分を映画にできればと思いました。年末に居酒屋でたまたま隣にいたニセコ町長に映画の話をしたところ、有島記念館に行くことを勧められ、そこはまさに有島武郎の“相互扶助”の気持ちが根付いた場所でした。この場所でシングルマザーたちの気持ちを描きたいと思い、始まった映画です」と明かし、北海道・ニセコ町長の協力の下、全編ニセコ町で6月中旬から撮影を行う。
ミニカー職人というマニアックな役柄を演じる木村は「何かをしようとしたら、それしかできない無粋な男。でも感覚的に研ぎ澄まされている分、愛美たち親子の関係もわかるんだと思います。90分の映画ですが、監督からはその倍の3時間も説明を受け、熱意が伝わりました」と語り、自身も6カ月になる娘がいるということで、「妻も育児書やネットを読んだりしていますが、上手くいかないことが多い。でも子育ての先輩たちに聞くと『なんだ、そうだったのか!』という発見があり、そういう深いところを描く作品になると思う」と自信をのぞかせた。
EMILY役に抜擢された長谷川は「演技も初めてで緊張しています。私のお母さんもシングルマザーで、私もEMILYの気持ちがわかるので、精いっぱい演じられたらと思います」と初々しくコメント。この日は、有島記念館館長役の阿部祐二も駆け付ける予定だったが、到着が間に合わず、この他、石野真子の出演も発表されている。
なお、本作はクラウドファンディングサイト「Motion Gallery」で本日よりクラウドファンディングが開始される。松本監督は「愛美に起こるエピソードは、実際にシングルマザーの方たちに起きた出来事です。製作資金を集めるためだけではなく、シングルマザーのお母さんたちと一緒に問題を乗り越えていきたい。そして収益の一部を子どもたちの制服支援に充てるなどしたいと思っています。観客の皆さんにプラスアルファ支払って観ていただくのではなく、我々の努力でお母さんたちを支援していきたいと思っています」と語った。
公開情報 | 渋谷プロダクション配給「single mom 優しい家族。」は2018年5月公開予定 |
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