ハリソン・フォードが再びデッカードを演じる!「ブレードランナー 2049」来日記者会見(2017.10.23)
1982年に公開されたリドリー・スコット監督によるSF映画の金字塔「ブレードランナー」の続編として、ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が新たにメガホンをとった「ブレードランナー 2049」の来日記者会見が10月23日(月)に行われ、ヴィルヌーヴ監督をはじめ、前作に引き続き“ブレードランナー”のデッカードを演じたハリソン・フォード、そしてシルヴィア・フークス、アナ・デ・アルマスが登壇した。ハリソンは「台風が去ってくれて良かったよ」と安堵して見せ、「最初の『ブレードランナー』も日本でとても反響が良かったことを覚えているので、また皆さんに楽しんでいただけることを祈っているよ」と挨拶した。
ブレードランナーとしてレプリカントを“解任”するという日常業務を淡々とこなしていたKは、ある事件をきっかけに、決して踏み込んではならない領域に足を踏み入れ、その秘密を暴く鍵となる男、デッカードに辿り着く。30年前に失踪したデッカードの行方を追うことになる主人公のKにライアン・ゴズリング、Kの上司であるジョシにロビン・ライト、レプリカント開発に力を注ぐニアンダー・ウォレスにジャレッド・レトが扮し、前作の監督であるリドリー・スコットも製作総指揮として名を連ねている。
ヴィルヌーヴ監督は「最初の『ブレードランナー』が描いていた2019年とパラレルワールドのような2049年の世界を描こうと思った。気候も厳しくなり、生活も過酷になった世界なので、建物や乗り物にもそういった部分が影響を及ぼしている。最も興味深い点は、2049年の話ではあるが、未来について描いているのではなく、現在について描いていること。リドリー・スコットが『ブレードランナー』で描き出した独特な雰囲気は観たことがない世界だったし、私と同年代の監督であれば、あの作品から影響を受けていない監督なんていないと思う」と熱く語った。
35年ぶりのデッカード役のオファーを受けたことについてハリソンは「リドリー・スコットから『またデッカードを演じることに興味があるか?』と電話がかかって来たのは、この撮影のちょうど4年くらい前で、『ストーリー次第だけど、やりたいよ』と答えたんだ。すると脚本が素晴らしくて、エモーショナルな物語になっていたし、デッカードにも共感できて、これならやれると思った」と明かした。
また、「スター・ウォーズ」のハン・ソロや「インディ・ジョーンズ」のインディなど、30年以上の時を経て同じ役を演じていることについて聞かれると、「やっちゃダメなの?」と切り返し、「それらの作品に多くのファンがいることは間違いないし、楽しみにしている人たちに応えるためにも演じているんだ。デッカードも、この30年間どんな人生を歩んできたのかを演じるのは、俳優としても興味深いことだと思っているよ」と語った。
Kに敵対するウォレスの腹心であるレプリカントを演じたシルヴィアは、オファーを受けた時について「大声で叫んで、号泣しちゃったのよ。オリジナル版は私個人としても女優としても重要な作品だったし、ハリソンやライアン、ヴィルヌーヴ監督たちとこの世界感に入ることができるチャンスをいただけて、本当に圧倒されたし、興奮したわ!」と明かし、監督も「僕もその場にいたんだけど、彼女の叫び声がすごくて、耳が痛くなったよ。プロデューサーにも『彼女、大丈夫かな?』って確認したくらいだよ」と笑って明かした。
また、孤独なKの相談相手であり、恋人でもあるジョイを演じたアナは「この作品の一部になれるなんてドキドキしたし、求められる演技ができるのか不安でもあった。でも、ジョイはやりがいのある役で、オーディションから撮影の5か月間は、毎日が学びの連続だった」とコメント。ハリソンとの撮影については、「最初がデッカードのアパートでの撮影だったんだけど、ミニスカートでセクシーな衣裳だったから、ハリソンは常に『寒くない?そのブーツ歩きにくくない?』って気遣ってくれたの」と優しい一面を明かした。
世界45か国で初登場1位を記録していることについて、ヴィルヌーヴ監督は「世界中でヒットしていることに感謝しているよ。スタッフもみんな、オリジナル版のファンだし、敬意を払って作品を作りあげたことが伝わればいい」と語り、ハリソンも「自身の運命をコントロールできるのか?というテーマは、どの国や文化の人々も抱く疑問であり、この映画はそれに応えようとしている。それが成功の鍵とも言えるし、とてもインターナショナルな作品になったと思っているよ」と自信を見せた。
公開情報 | ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント配給「ブレードランナー 2049」は2017年10月27日(金)から丸の内ピカデリー他全国公開 公式サイト:http://www.bladerunner2049.jp/ |
---|