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山村浩二監督も期待を寄せる「アヌシー国際アニメーション映画祭2019」日本アニメーション特集発表記者会見(2019.04.18)

今年6月10日(月)から15日(土)までフランスのアヌシー市で開催される世界最大規模のアニメーション映画祭「アヌシー国際アニメーション映画祭2019」において、20年ぶりに日本が“名誉国”に選ばれたことから、「日本アニメーション特集」の記者会見が4月18日(木)に行われた。同映画祭では毎年1ヵ国に焦点を当て、その国のアニメーション文化を紹介しており、世界中からクリエイターやプロダクション、バイヤー、ディストリビューターが集まる中で、日本のアニメーションの最新の動きを産学官連携して伝えて行く。

東京藝術大学副学長であり、「日本アニメーション特集」の総合ディレクターを務める岡本美津子氏が企画テーマ「NEW MOTION−the Next of Japanese Animation−」を説明。今後のアニメーション界を担う新進気鋭のクリエイター26名を世界へ向けて紹介すること、ARやVR、AIなどのテクノロジーを活用したアニメーションの次のスタイルを提案することを明かした。具体的には、「NEW MOTION Creator’s File 2019」と題し、「BANANA FISH」の内海紘子監督、「進撃の巨人」の中武哲也監督、「文豪ストレイドッグス DEAD APPLE」の新井伸浩監督らの作品を中心に上映と展示を行う。

また、ベルリン国際映画祭短編部門銀熊賞や文化庁メディア芸術祭優秀賞を受賞した「グレートラビット」の和田淳監督の特集も行い、和田監督の舞台挨拶も予定している他、日本の若手アニメーター育成プログラム「あにめたまご」から最新作「えんぎもん」「Hello, WeGo」「チャックシメゾウ」を上映。この他、日本のトップアニメーターによる作画ワークショップ「Animation Boot Camp」や、日本を代表するアニメーター押山清高が、その技術や将来のキャリアを作るためのノウハウを講義する「MIFA CAMPUS」も開催する。

そして、アヌシー城ではヴィヴァルディの「四季」にのせて、山村浩二監督が総合監修を務めたライブアニメーションコンサートを行う。これは、AIが映像を生演奏に合わせる世界初の技術を使用しており、今年1月のロサンゼルスでの開催に続き、ヨーロッパプレミアとして披露。また、野外では宮崎駿監督の「ルパン三世 カリオストロの城」も上映。見本市「MIFA」のジャパンパビリオンでは、「NEW MOTION」の作家の映像展示を行う他、湯浅政明監督最新作「きみと、波にのれたら」を紹介する他、様々な展示が行われる。

今回、フェスティバル公式短編部門の審査委員を務めるアニメーション作家の山村浩二監督も登壇し、「アヌシーでは1995年に作品が初めてエントリーされ、2003年に『頭山』がグランプリを受賞しました。その前に『頭山』がアカデミー賞にノミネートされただけで取材が殺到していたので、グランプリなら帰国したら凄いことになるだろうと思っていたのですが、どこのマスコミからも連絡がありませんでした(笑)。でも今日はこんなに取材の方も集まって下さり、アニメ文化の裾野が広がっていると感じ、嬉しく思います」と自身のエピソードを交えて挨拶。

また、「今はネットで世界と繋がっているような感覚になっていますが、アニメーションは小さなコミュニティに閉ざされていると感じます。映画祭という場で、実際に人々が交流し、大きなスクリーンで多くの人たちと映画を鑑賞することに意味があると思います。歴史的なフィルムを振り返る特集もありますし、僕の作品の上映もありますので、多くの皆さんにお越しいただければ」とコメント。そして、開発ユニット“AR三兄弟”の長男・川田十夢氏も登壇し、「君の名は。」の新海誠監督とのコラボレーション作品展示について概要を明かした。

開催情報 「アヌシー国際アニメーション映画祭2019」は2019年6月10日(月)〜6月15日(土)、併設見本市「MIFA」は6月11日(火)〜14日(金)、フランス・アヌシー市で開催
公式サイト:https://www.annecy.org/home

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