ニュース

角川春樹監督、ヒロインの松本穂香を絶賛!「みをつくし料理帖」第2弾キャスト発表記者会見(2019.08.30)

高田郁のベストセラー時代小説を角川春樹監督、松本穂香主演で映画化する「みをつくし料理帖」の第2弾キャスト発表記者会見が8月28日(水)に撮影現場の東宝スタジオで行われた。松本演じる主人公・澪と江戸で一緒に暮らすご寮さん・芳に若村麻由美、澪の暮らす長屋の住人・おりょうに浅野温子、戯作者・清右衛門に藤井隆、澪を女料理人として雇い入れる「つる家」の店主・種市に石坂浩二が扮することが発表され、本作が最後の監督作と公言している角川監督が作品への熱い思いを明かした。

大洪水により両親を亡くし、幼馴染の野江とも離れ離れになってしまった澪は、蕎麦処「つる家」の店主に天性の料理の才を見出され、女でありながら料理人として数々の困難に立ち向かっていく。ある日、江戸で評判の店になった「つる家」に、吉原の翁屋で料理番をする又次が訪れ、「あさひ太夫のために澪の看板料理を作ってくれ」と頼むのだった。澪の幼馴染・野江には、NHK連続テレビ小説「半分、青い。」で注目を集め、今秋「ハルカの陶」で映画初主演も果たす奈緒、吉原で頂点を極めるあさひ太夫を守る男・又次には中村獅童が扮することも既に発表されている。

角川監督は「原作者の高田さんが出版社から『あなたの本にはちゃんばらが無い。捕り物帖でもない。だから売れない』と言われショックを受けていた時、デビュー作に感激した私が新作を依頼したのが『みをつくし料理帖』でした。ちゃんばらの刀に代わる料理の本を書いて欲しいとお願いし、出来上がった作品は、山本周五郎の『さぶ』以来の感動作となりました。テレビ朝日とNHKでもドラマ化はされましたが、出版から10年が経ち、今映画を作れているのは不思議なご縁で、想定していなかったドラマがこの映画で生まれています」と感慨もひとしおの様子。

8月21日から撮影を開始したばかりの松本は「どんな困難にあっても、ひたむきに頑張り続ける健気な澪を演じています。角川監督、素敵なキャストの方々と『みをつくし料理帖』という温かくて優しい物語に主人公として携わらせていただけていることを、とても幸せに思います」と挨拶。大阪随一の名店と謳われた天満一兆庵の元女将である芳を演じる若村は「澪の育ての親であり、船場のご寮さんとして澪の主でもあった芳を演じています。澪と芳はかけがえのない存在同士として江戸の街で生きているので、私も澪を見守りながら撮影を続けています」と温かいまなざしを松本に向けた。

角川映画を代表する「犬神家の一族」をはじめ、金田一耕助シリーズに主演した縁で参加する石坂は「江戸の蕎麦屋の店主でありながら、澪の上方の料理を許し、彼女が伸びることを見抜いている役。私も日頃から料理はしていますが、蕎麦屋としての包丁さばきが上手くなければならないので、そこはプレッシャーです。でも映像的にはOKになっていると思うので(笑)。金田一シリーズの後も、独自の路線で素晴らしい作品を作り続けてきた角川映画に久々に出られるのも、1つの節目だと思いました」とコメント。

また、80年代に「スローなブギにしてくれ」など角川映画で注目を集めた浅野は「角川春樹の最後の監督作で、今まで角川映画に携わった人たちに声をかけていると聞いて、原作も素晴らしく、しかもハルキ文庫だし!こいつは是非乗っからせていただきたいと思いました」と笑顔で明かし、緊張の面持ちの藤井は「まさか自分が角川映画に出られるなんて!角川さんが映画界に乗り出さず、数々のヒロインたちを見つけていなかったら、僕の10代はあんなにも色鮮やかにならなかったと思います。青春時代を含めて感謝ですし、ミーハーな気持ちを抑えて監督のために撮影しています!」と力を込めた。

そして角川監督は「今回ほど楽しい現場は初めて。役者たちも本番になると、普段以上のエネルギーで生の芝居を見せてくれて、撮休のたびに『早く現場に戻りたい!』と思っている」と嬉しそうに明かし、「松本穂香という女優にとっても代表作になるのは間違いない。本人の成長もあるが、周りの役者たちにも育てられている。何より本人の資質が、健気で明るくて前向きで、この映画に見事に反映されている」とヒロイン発掘のプロが太鼓判を押した。

公開情報 東映配給「みをつくし料理帖」は2020年秋、全国公開
公式サイト:http://www.miotsukushi-movie.jp/

バックナンバー

ページのトップへ