堤幸彦×本広克行×佐藤祐市がタッグを組む「SUPER SAPIENSS」プロジェクト発表会(2022.01.20)
「TRICK」の堤幸彦監督、「踊る大捜査線」の本広克行監督、「ストロベリーナイト」の佐藤祐市監督による新たなコンテンツ制作プロジェクト「SUPER SAPIENSS」の発表会が1月19日(水)に行われた。昨年、豊橋映画祭のスペシャルトークで一堂に会した3監督が、「自分たちは本当に作りたいものを作れているのか?」という問いかけから、ファンと一緒に作る超インディペンデントプロジェクトとして、設定、切り口、キャラクターなど原作を一から生み出し、映像化に至る全プロセスを一気通貫で挑む。また、FiNANCiEの「トークン発行」と「共創コミュニティ」を活用した「エンタメDAO」にもチャレンジする。
(株)アットムービー代表の森谷雄プロデューサーが企画の経緯と全体像を説明。現在、韓国の映像コンテンツが世界を席巻していることを引き合いに出し、製作委員会方式に縛られている日本の映画製作の現場を覆すプロジェクトとして、今回の「SUPER SAPIENSS」を発表。「超人類という意味に、Sが一つ多いのは、皆さんを巻き込んでいく意思の表れです」とし、堤監督も「韓国(コンテンツ)は意識するし、確かに面白い。でも僕らも映像の仕事でご飯を食べ、世に送り出してきた自負がある。資金集めから新しい形を作る中で、負けない作品を作る希望、意思、意欲があります」と力を込めた。
映画なのか、ドラマなのか、具体的フォーマットについて堤監督は「はっきり決まったことは無い。凄く長い連作のドラマや映画とかを想像してほしい」とし、本広監督は「映画を作っても劇場にお客さんがゼロなんてことがあって、アイドルのように作品のファンを作っておけば良かったと思うことがありました。今までは敷かれたレールの上を進んできましたが、今回は自分たちでレールを作っていくので凄くワクワクしています」と明かし、佐藤監督も「堤さんの後ろから『やれ!やれ!』といった感じでついていきたい」とコメント。堤監督は「3人集まれば、僕らは年寄だから“文殊の杖”って感じだね」と言って笑った。
また、作品テーマについて堤監督は「サピエンス、つまり人類は様々な闘争を経てここまで来ているが、人類に負けてきたモノたちの気持ちはどうなんだろうか?ということ」と明かしたが、本広監督は「僕は学園ドラマを作りたい」、佐藤監督は「僕は地方都市の孤独をテーマにしたい」とバラバラ。タイトルについても「プロジェクト名の“SUPER SAPIENSS”に辿り着くまでにエネルギーを使ってしまった。最初は冗談で『踊るSPECナイト』とか言っていました」と佐藤監督が明かし、本広監督も「当たりそうですもんね!」と追随。
プロジェクトの第1弾として、監督が紡ぐオリジナルストーリーの世界観をより多くの人々へ届ける縦スクロール型電子コミック「WEBTOON」制作に向けたトークン発行型ファンディング「エンタメDAO」を実施。(株)フィナンシェ代表の國光宏尚氏は「夢の実現に向け活動に勤しむクリエイターと、それを応援するサポーターが、共に新たな価値を創造し、双方にとって有益な体験を生み出します。日本のエンタメ初の仕組みとなります」とコメント。なお、日本国内のWEBTOON事業を牽引する(株)コルクの佐渡島庸平代表の協力の下、プロトタイプの一部がファンディングページで公開されている。
また、タレントの池田美優(みちょぱ)がゲストとして登壇し、「裏でお話聞いていたんですが、難しくて理解できてないです。でも、こんな凄い面々が集まることもないので、楽しみでしかないです。興味があれば、気軽に参加できるということですよね?」と語りかけ、堤監督は「今までは私たち作り手の一方通行だったのが、観る方も参加できる。エンタテインメントとして楽しめるものを作るので、期待していただきたい」と締めくくった。
公開情報 | 公式サイト:https://supersapienss.com/ |
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