ニュース

「コトーに戻してもらえた」吉岡秀隆主演「Dr.コトー診療所」製作報告会見(2022.10.26)

累計発行部数1200万部を超える山田貴敏の漫画を基にした連続ドラマ16年ぶりの続編となる「Dr.コトー診療所」の製作報告会見が10月26日(水)に行われ、吉岡秀隆、柴咲コウ、大塚寧々、高橋海人(King&Prince)、生田絵梨花、泉谷しげる、筧利夫、小林薫、中江功監督が登壇した。16年ぶりに“Dr.コトー”を演じた吉岡は「前作からずいぶん時間が経つので、もう一度戻れるのか自問自答しましたが、キャスト、スタッフは同じ汗と涙を流した勝手知ったる人たちなので、その中でコトーに戻してもらえました」と語った。

フジテレビの木曜10時枠で放送された連続ドラマは、第1期(2003年)、第2期(2006年)共に高視聴率を記録。東京から僻地の離島に赴任してきた外科医“Dr.コトー”こと五島健助と、島の人々との交流を通して、命の尊さを描き出している。志木那島の診療所でコトー先生と共に働く看護師の彩佳を演じてきた柴咲は「16年前は星野でしたが、今作では五島彩佳として戻って参りました。コトー先生と結婚して、妊娠7ヵ月ということで、彩佳や島のみんながどんな暮らしをしてきたか、皆さんの目で、肌で感じていただければ」と挨拶。

新キャストとして、診療所へ研修に来る医師の織田判斗を演じた高橋は「長く愛される作品への出演は嬉しさとプレッシャーを感じて、本気で挑もうと思いました。現場では僕の至らなさに打ちのめされる事の繰り返しで、限界突破の100%を超え、120%で頑張りました。少しでもこの作品を彩れていたら嬉しいです」と必死だった様子。一方、志木那島出身の看護師・西野那美を演じた生田は「緊張を忘れるくらい、温かく、自然体で迎えて下さって、楽しみながら学べました。今、改めて凄い現場にいたんだな、と身震いしています」と明かした。

ドラマに引き続きメガホンをとった中江監督は「スペシャルをやるか映画をやるかという話が出ては消え、3年ぐらい前からいよいよ始動ということになりました。ドラマを始めた時からいろいろ話してきたことが結集し、20年分の想いが形になっています。見どころとしては、20年もメンバーが変わらないことで、泉谷さんも何かで捕まることなく、元気に全員揃えたことが奇跡」と感無量の面持ち。

そんな中江監督の演出はなかなか厳しく、高橋はNGで30テイクほど重ねてしまったこともあたようで、「医療の在り方を問う長いシーンだったんですが、その時は筧さん、小林さん、泉谷さんがいて、神たちに見守れながら生きた心地がしませんでした!」と明かすと、すかさず泉谷は「俺が助けたことちゃんと言えよ!監督はちょこちょこアイデアを入れてくるから、彼もいっぱい、いっぱいで、『おまえが悪いんじゃない。NG出しても台本と監督が悪い!監督が謝れ!』って言っただろ。その恩義を忘れるなよ!」と爆発。

そんな泉谷にタジタジの高橋は「逆にブーメランとして僕に返ってくるのが辛かったです」と心境を吐露。すると泉谷は「台本は読んでいかないから、状況がわからない。彩佳も『結婚したの?』とか聞いていたくらいだから」と自ら暴露すると、横にいた小林は「泉谷さんらしいな。何も考えてきてないからね。僕も耳元で『こういうシーンだから』って説明したら、『そうだったのか!』って言ってたし。でも、その後はちゃんと演じてましたよ」と暴露合戦に場内は爆笑。

また、16年ぶりの共演で、お互い変わったと思う部分を聞かれると、吉岡は「柴咲さんは全く変わってない。凛として、優しくて、でも目を見開いた観音様のような近づきがたさと怖さもあって」と明かすと、柴咲は「あの頃は20代でしたけど、ふてぶてしかったんでしょうねー」と返すと、「いやいや、ふてぶてしさは無いですよ」と慌てる場面も。当時は幼かった神木隆之介も出演するということで、母親役の大塚は「子どもたちは撮影が大変で、リアルに泣いていたりしたんですが、みんな大人になっていて、感慨深かったです」と感動の様子。

本作で完結となるのか尋ねれらた監督は「僕の中では最初で最後の映画版。コトー先生を一回終わらせようと吉岡さんとも話していたので、続編は無いです!」と断言するも、「こんなこと言っていいのかな?」とやや不安気。吉岡は「決して色あせることのないドラマを作ろうと!言って始めて、こうして今も色あせていませんでした。不安定な時代になってきましたが、ここにいる志木那島のみんなが待っているので、劇場に観に来ていただければと思います」と締めくくった。

公開情報 東宝配給「Dr.コトー診療所」は2022年12月16日(金)全国公開
公式サイト: https://coto-movie.jp/

バックナンバー

ページのトップへ