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母性だけでなく、父性もヤバイ!?戸田恵梨香&永野芽郁共演「母性」完成報告会(2022.10.27)

興収38.5億円のヒットを記録した「告白」の原作者・湊かなえが作家を辞す覚悟で執筆し、累計発行部数110万部を突破した衝撃的問題作の映画化「母性」の完成報告会が10月27日(木)に行われ、ある事件の語り手となる母娘を演じた戸田恵梨香と永野芽郁、そして廣木隆一監督が登壇した。戸田は永野の母親役ということで当初は「嘘でしょ?!」と年齢差を調べて不安を抱いていたそうだが、「考えてみると、ルミ子は母になれない人だったなと。芽郁ちゃんが私を母として見てくれていたので、精神的には成立させることができました」と明かした。

女子高生が遺体で発見されるが、その真相は不明。愛せない母と、愛されたい娘。同じ時・同じ出来事を回想しているはずなのに、ふたりの話は次第に食い違っていく。2021年7月期の日本テレビ系連続ドラマ「ハコヅメ たたかう!交番女子」でも共演している戸田と永野だが、本作の撮影はそれより前の4月から5月にかけてだったそうで、永野は「いつかご一緒したいと思っていた戸田さんが主演だと聞いて、すぐにやります!とお返事しました。スイッチが入った時の戸田さんは怪物みたいで恐ろしく、誰も声をかけられないくらいグワーッと入っていく姿を間近で見られて、貴重な経験になりました」とコメント。

対する戸田は「お芝居する自分がいつもここら辺にいて、憑依型ではないです。そのシーンを成立させるためにどう動こうか?とかは考えていますが」と淡々と自身を俯瞰している様子。そんな二人の演技を見つめていた監督は「とてもいい感じでした。二人とも凄く難しいハードなシーンもあったけど、ちゃんと距離をとって、そこにいてくれて。僕はやりやすかった。ただ、いろんな目線があるので、映画を観る人が『この人の感情になる』という画を作るのが、一番大変でした」と明かした。

大変だったシーンを聞かれた戸田は「予告編でも流れると思いますが、火事のシーンは大変でした。CGではあるんですが、どのくらいの火か把握しなければならなかったし、3つの視点が存在するので、一番面白い見え方になっているシーンでもあると思います」とし、永野は「私は落ち葉の上に倒れているシーンがあるんですが、虫がすごくて!耳のあたりで何か音がすると、勝手に体がうごいてしまって、葛藤していました」と笑った。

また、母親ではなく娘のままでいたいルミ子という役柄について戸田は「親から受け取った愛情、意思、経験に基づく自分の価値観を娘に押し付けてしまう人だったので、ルミ子にとっては普通のことでも、傍から見るとおかしい。でも猟奇的に見えてもいけないし、どこまで普遍的なラインで見せられるか考えさせられました」と明かした。永野も「ただ母に愛されたい、喜んでほしいという女性だったので、こうも上手くいかないのか・・・と感じながら過ごしていました。でも愛してほしいとか、喜んでほしいという感情は皆さん持っているもので、形は違えど共感していただけると思います」と語った。

娘としての自分自身について戸田は「箱入り娘ではないですけど、大変守られてきたなと感じています。幼少期はプリンセスに憧れて、ドレスで走り回ったりしていましたが、学生になってからは早く自立したくてしょうがない娘でした」と分析。一方の永野は「いい娘だと思います(笑)。お母さんが喜ぶことを常にしてあげたいと思ってます。行きたい所があれば運転手になりますし、月イチでお出かけして、ご飯に行ったりしています。それに母は出演作を絶対初日に観にきてくれます。母もいい母親なんです!」と相思相愛ぶりを明かした。

先日、ワールドプレミアが行われた「バンクーバー国際映画祭」には、原作者の湊氏と訪れたという監督は「ここで笑うのか?と反響が面白かった。高畑さんが出てくると、みんな笑ってしまうという感じでした」と、ルミ子の義母役を演じた高畑淳子の演技に現地の人々は魅了されていた様子。また、湊氏についても「本当にこの映画が好きなんだなと感じました。Q&Aも全部答えてくれて、この映画を送り出すお母さんのようで、これが“母性”だと思いました」と納得した様子。

最後に戸田は「皆さんの感想を聞くのが楽しみ。私が感じたものと、皆さんが感じるギャップがあるんだろうなと思います。『母性』という作品ではありますが、“父性”の方もヤバイ作品になっているので、お父さんも観にきていただければ」と言って笑った。

公開情報 ワーナー・ブラザース映画配給「母性」は2022年11月23日(水・祝)全国公開
公式サイト: https://wwws.warnerbros.co.jp/bosei/

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