吉永小百合が子供時代の大泉洋の写真を見て・・・!「こんにちは、母さん」完成報告会見(2023.03.15)
山田洋次監督が、変わりゆく令和の時代に、いつまでも変わらない親子を描く「こんにちは、母さん」の完成報告会見が3月15日(水)に行われ、初共演で母と息子役を演じる吉永小百合、大泉洋をはじめ、永野芽郁、寺尾聰、宮藤官九郎、YOU、枝元萌、そして本作で監督作品90本目となる山田洋次監督が登壇した。監督は「永井愛さんの戯曲を観たのは20年程前で、とても好きだったので、なんとか映画化できないかと思っていたんだけれども、主役を誰にするか悩みました。吉永さん、大泉さんはじめ素晴らしいキャスティングが決まり、安心して現場に臨むことができました」と明かした。
大会社の人事部長として日々、神経をすり減らし、家では妻との離婚問題、大学生になった娘との関係に頭を悩ませる神崎昭夫は、久しぶりに母・福江が暮らす東京下町の実家を訪れる。すると、割烹着を着ていたはずの母が、艶やかなファッションに身を包み、イキイキと生活している。おまけに恋愛までしているようだ!戸惑う昭夫だったが、お節介がすぎるほどに温かい下町の住民や、これまでとは違う“母”と新たに出会い、次第に見失っていたことに気付かされてゆく。
吉永は「足袋職人の夫に先立たれて、一人で足袋屋を営んでいる役ですが、素敵な仲間たちに囲まれ、ボランティアでホームレスの炊き出しなんかもしている、明るく前向きに生きていて、恋もしている福江を演じさせていただきました」と挨拶。大泉は「この作品が決まった時のコメントでも言わせていただいたんですが、吉永小百合から大泉洋は生まれてこない!でも現場に入ると、山田監督が細かく演出して下さって、軽やかで見事なバランスの作品になっていて、こういう映画は山田さんしか作れないなと思いました」と振り返った。
吉永は、母であり祖母でもある役柄ということで、「監督から『おばあちゃんの役をやってもらえますか?』と言われ、『もちろんです!』とお答えしましたが、ちょっと早まったかな?とも思いました。でも、私の年齢の皆さんはおばあちゃんの年齢でもあるので、孫の舞ちゃんととても幸せな時間が過ごせて、やって良かったと思いました」と笑顔を見せ、舞役を演じた永野は大先輩との共演に「すごい方じゃないですか!もちろん現場の中心に立たれているんですが、かわいらしくて、いつかこんな女優さんになりたいと思いました」と尊敬の眼差しを向けた。
寺尾は主演デビュー映画の監督でもあった山田監督からのオファーということもあり、二つ返事で快諾したそうだが、「牧師さんの役は無理だなと。懺悔することがいっぱいある男には、難しいと思ったんですが、監督に引っ張られて、なんとか演じることができました」と明かし、そんな寺尾演じる荻生に恋心を抱く福江役の吉永は「これまで『母べえ』『母と暮せば』と男性から思われる役柄だったんですが、今回は自分の方から恋心を持って接するということで、難しかったですが、楽しかった」と笑顔を見せた。
また、大泉は「小百合さんから、子供の頃の写真を貸してもらえないかと言われまして、恥ずかしかったんですがかき集めて、会社を通じて見ていただきました。そしたら映画でも使われていて、ビックリした!これはうちの親もビックリするでしょうね」と暴露し、吉永は慌てて「私じゃないですよ(笑)」と横流しを否定。そして、たくさん見た写真の中でも「お風呂上りの写真がとてもかわいらしくて。全裸じゃないですけど、ほとんど・・・。私の息子って思いました」と明かすと、会場は笑いで包まれた。
公開情報 | 松竹配給「こんにちは、母さん」は2023年9月1日(金)全国公開 公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/konnichiha-kasan/ |
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